1973年に発売した「750RS」(以下、Z2)とその国外向け輸出仕様である「900 super4」(1972年発売。以下、Z1)。 両モデルともに発売直後から大好評を博し、結果世界で累計10数万台以上を販売し、カワサキのモーターサイクルを象徴する歴史的なモデルとなりました。 発売から約半世紀が経ち、旧車と呼ばれて久しいZ2/Z1ですが、現在でも多くのライダーから憧憬をもって愛され、 レストアにより実走行が可能な美しい車両が数多く現存しています。当社は、Z2およびZ1のオーナー様のモーターサイクルライフスタイルをサポートするために、シリンダーヘッドの再生産を決定しました。 今回再生産するシリンダーヘッドは、当時の図面に規定された仕様を、現代の設計基準・製造技術・製造法により具現化するというコンセプトで新たに開発しております。 生産は、国内の明石工場(兵庫県明石市)にて行います。
Ninja H2 CARBON (市販車)

川崎重工グループの技術を結集して作り上げた、究極のハイパフォーマンススポーツモデル
ガスタービンや航空機用エンジンの技術を応用した、完全自社設計の「998cm3水冷4ストローク4気筒スーパーチャージドエンジン」がさらに熟成されて再登場。吸気チャンバー内のディフューザー追加など、さらにパフォーマンスを高めたエンジンは231psにパワーアップし、圧倒的な加速力を生み出します。また、新しいTFT液晶メーターやスマートフォン接続機能、小傷を自己修復するハイリーデュラブルペイントの採用など、高品質も極めたハイパフォーマンススポーツモデルです。
カワサキ

小間番号:WM02

創業より120年以上の歴史を持つ川崎重工業は、オートバイメーカーとしても歴史が長く常に走りへのこだわり(ライディオロジー)をもった製品作りをしてまいりました。
今回は、ワールドプレミアとなるニューモデルの発表に加え、過去からの脈々と続く当社製品の歴史に焦点を当てた展示も行います。
また鈴鹿8耐での優勝マシンをトロフィーと共に展示し、カワサキのレース活動を応援していただいているファンに喜ばれる展示を目指しております。
Z2 / Z1シリンダーヘッド再生産 (参考品)
カワサキ500メグロK2 (参考出展)

日本製のモーターサイクルがまだほんの一握りを除いて小排気量車しかなかった時代、カワサキはOHV並列2気筒496cm3エンジンを搭載した世界基準のビッグバイクをすでに販売していました。エンジンは1927年創業の、日本の名門バイクメーカー目黒製作所の同排気量並列ツイン「K」がルーツです。カワサキは1960年代に目黒製作所を合併し、戦前から続く同社の技術を継承。1965年に発売したK2は、目黒時代のKの設計を元に川崎航空機内で新たに設計しており、耐久性、最高速度ともに向上を果たしています。このK2ベースの試作車を経て、W1が登場することになりました。
650-W1 (参考出展)

「大型バイクのカワサキ」の起源
1960年代、125-B8の対米輸出で端緒を開いたカワサキは、アメリカ市場の大型車志向へ対応するため、カワサキ500メグロK2の排気量を496cm3から624cm3にスケールアップした試作車X650を、1965年の第12回東京モーターショーで公開し、翌年650-W1として販売を開始しました。
真紅のキャンディカラーと上質なクロームメッキの斬新なタンクデザイン。当時国内最大排気量のエンジンが生み出す最高速は185km/h、0-400mは13.8秒。アメリカ市場を見据えてつくり出されたこの高性能のバイクによって、カワサキはビッグバイクメーカーとして世界に名乗りを挙げたのです。
Ninja ZX-10RR(鈴鹿8耐優勝車) (市販車)

1位が目まぐるしく変わりつつ、トップ3チームが全て216周を走行するという、類い稀なる接近戦だった2019年の「鈴鹿8時間耐久ロードレース」。この伝統あるレースに、カワサキはファクトリー仕様のNinja ZX-10RRで参戦し、1993年以来、実に26年ぶりの優勝を収めました。レースマシンのベースとなるNinja ZX-10RRは、2019年モデルから新たに採用されたフィンガーフォロワーロッカーアームやチタニウム製コネクティングロッドにより、エンジンパフォーマンスが向上しました。この市販モデルに、レースレギュレーションにあわせた入念なファクトリーチューニングを施し、戦闘能力を向上させています。また、夜間走行用のヘッドライト、燃料供給用のクイックチャージャー、タイヤの着脱が容易なクイックリリースといった、耐久レースならではの装備も特長です。
Z900RS (市販車)

900ccクラスの並列4気筒エンジンや流麗な形状のフューエルタンク、特徴的なテール形状など、歴史的な名車、Z1への尊敬の念と強いこだわりを持って開発されたZ900RS。スーパースポーツモデルゆずりの足まわりや電子制御技術を採用し、スポーツライディングを気軽に楽しめる構成としながら、往年のZが持っていた人間の感覚に対し先走らないレスポンスをあえて作り込み、人の意思に丁寧に応答するフィーリングを実現しています。また、エキゾーストシステム全体の形状やグラスウールの密度に至るまで調整を行い、エモーショナルなエキゾーストサウンドを作り込んでいます。ライダーの心豊かな時間、「操る悦び」を提供するために、スタイル、乗り味、サウンドにこだわりを持って創りあげられたZ900RSは、Z1と同様、時代を超えて愛される魅力に溢れています。
Ninja ZX-14R HIGH GRADE (市販車)

カワサキを代表するスポーツバイク「Ninja」シリーズの最大排気量モデル。1,441cm3並列4気筒エンジンは、強烈な加速性能と高速性能に加え、スムーズで扱いやすい出力特性をも兼ね備えています。また、大排気量でありながら独自のモノコックフレームによるコンパクトな車体を実現し、スポーティなハンドリングとしました。今回展示したアジア地域向けモデルでは、アップハンドルを採用しさらにリラックスした姿勢で快適にライディングが可能です。また、ハイグレード仕様には、ブレンボ製M50ブレーキシステムやオーリンズ製TTX39リヤサスペンションを採用しています。
KLX230 (市販車)

気軽にオフロード走行も楽しめるデュアルパーパスモデル
KLX230は、新設計の空冷4ストローク232cm3単気筒エンジンと、新設計のペリメターフレームを、モトクロスレース車である「KX」を想起させるデザインでスリムにまとめた新しいデュアルパーパスモデルです。
中低速回転域でのパワー向上、車体の軽量化、そしてデュアルパーパスモデル用に新たに開発したABSを搭載。オンロードでもオフロードでも安心して走行できるKLX230は、ビギナーからベテランまで幅広いライダーに楽しんでいただけます。
低中回転域の力強さを重視した650ccパラレルツインエンジンと軽量なシャシーを、スリムなミドルウェイトパッケージにまとめたNinja 650。2020年モデルでは、従来モデルのコンセプトを維持しつつ、エンジンの改良によって排出ガスの更なる清浄化を達成しています。車体面では、最新タイヤを採用し軽快なハンドリングを獲得。また、タンデムシートの設計を見直すことで、タンデムライダーの快適性を向上させています。スタイリング面では、幅広のアッパーカウルを新たに採用。スラントを強調しつつスクリーンとの段差を解消した形状を採用するなど、「Ninja」シリーズ共通のイメージを強めたルックスとしています。そのほか、新LEDヘッドライトと4.3インチTFTカラー液晶メーター、スマートフォン接続機能なども新たに装備し、細部にまで注意が払われた高品質な仕上げと相まって、ライダーに所有する喜びをもたらします。

Ninja 650 (市販車)

1966年に登場し、カワサキが大排気量モーターサイクルのメーカーとして第一歩を踏み出すきっかけとなった「W」ブランドの血脈を受け継いだレトロモデル。2018年に発売されたW800 STREET / W800 CAFEと同様に扱いやすさと高いクラフトマンシップ(職人としての誇り、こだわり)を持ちながらオリジナルである「650-W1」のルックスとフィーリングを最も強く踏襲しています。外観は、シルバー仕上げのエンジンに加え、各部にクロームメッキやスチール製のパーツを使用するなど、「650-W1」を彷彿とさせるクラシカルで上品なルックスを実現しました。そしてライダーは、バーチカルツインエンジンの鼓動感と力強いエンジンサウンド、前輪19インチ、後輪18インチのホイールがもたらすゆったりとしたハンドリングを楽しめます。

W800 (市販車)

スーパーネイキッドZシリーズの新たなフラッグシップモデル。高出力と強烈な加速力、日常の走行シーンでの扱いやすさと優れた燃費性能を発揮する998cm3水冷並列4気筒バランス型スーパーチャージドエンジンを搭載し、Z H2専用のエンジンセッティングを施すことで、低中速回転域におけるスムーズな加速感を実現しています。また、新設計のトレリスフレームや、先進的なフロントサスペンションシステム「SFF-BP」を採用した車体は、スーパーネイキッドに求められる軽快なハンドリング性能と、スーパーチャージドエンジンのパワーを受け止める高い剛性を両立しています。スタイリング面では、Zシリーズが持つ「Sugomi」デザインを体現しながらも、スーパーチャージャーのエアインテークダクトを活かした左右非対称デザイン、フレームマウントのヘッドライトを採用し、これまでのZシリーズのモデルとは一線を画す斬新なイメージとしています。さらに、インテグレーテッドライディングモードをはじめとした先進的な電子制御技術に加え、フルカラーTFT液晶のインストゥルメントパネル、スマートフォン接続機能など、多数のライダーサポートシステムを搭載しています。
250ccクラスのラインナップでは、現時点で唯一となる並列4気筒エンジンを搭載したスーパースポーツモデル。スムーズで滑らかな回転フィーリングを持つ、新開発の249cm3水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブエンジンは、低中速回転域における豊かなトルクと、高速回転域での強力なパワーを両立しました。また、高回転エンジンならではのサウンドを追求した吸排気系チューニングにより、ライダーはスロットルをひねるたびに、鋭く官能的なエンジンサウンドを体感できます。車体面では、当社の勝利が続くスーパーバイク世界選手権などのレース活動で培った車体設計思想と、先進の構造解析技術を投入しました。新設計の軽量トレリスフレームや250ccクラス初採用となる先進的なフロントサスペンションシステム「SFF-BP」、ラジアルマウントモノブロックキャリパー、ホリゾンタルバックリンクリヤサスペンションなどの採用により、スポーツ走行時における優れたコーナリング性能を有しています。また、KTRC(カワサキトラクションコントロール)やパワーモード、KQS(カワサキクイックシフター)といったライダーサポート技術も搭載。Ninja ZXシリーズを名乗るにふさわしいファンライディングを提供します。

Ninja ZX-25R (参考出展)

Ninja H2 (参考出展)

余白

近年、スポーツ用オフロード四輪は北米を中心に需要が増加し、今後も成長が期待できる市場となっています。川崎重工のスポーツ用四輪車ラインナップに新しく加わったTERYX KRX 1000は、レクリエーションで楽しまれているTERYXシリーズの中でも、新たに林道や岩場をはじめとするオフロード環境でのスポーツ走行に主眼を置いた、トレイルアドベンチャーのためのモデルです。TERYXシリーズで確立された強靭性、耐久性、信頼性を継承しながら、新開発のエンジンとフレームにより、優れた走行性能と高い快適性を実現しています。999cm3水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブエンジンは、強力なパワーとトルクを生み出すとともに、CVT(無段変速機)と自動遠心クラッチの組み合わせにより、扱いやすいエンジン特性を実現。車体は、フレームをROPS(ロールオーバープロテクションストラクチャー)と一体化した構造にすることで高剛性を実現しています。サスペンションは、高性能のショックアブソーバーユニットとロングタイプのサスペンションアームを組み合わせ、優れた路面追従性、悪路走破性を確保しています。また、高さのあるドアとバケットシートを備えたキャビンは、快適な乗車空間を提供します。

TERYX KRK 1000 (市販車)