DATSUN FAIRLADY SR311型 | |
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全長(mm) | 3910 |
全幅(mm) | 1495 |
全高(mm) | 1300 |
ホイールベース(mm) | 2280 |
トレッド(mm) | Fr. 1275 Rr. 1200 |
最低地上高(mm) | 145 |
車両重量(kg) | 910(ラジオ、ヒーターは除く) 半年後に装備追加により930kgに増加 |
定員 | 2名 |
車両総重量(kg) | 1020(ラジオ、ヒーターは除く) 半年後に装備追加により1040kgに |
最高速度(km/h) | 205 |
SSI/4マイル加速(秒) | 15.4 |
最小回転半径(m) | 4.9 |
エンジン型式・種類 | U20型 水冷直列4気筒頭上弁式 |
排気量(cc) | 1982 |
内径X行程(mm) | 87.2X83.0 |
圧縮比 | 9.5 |
最高出力(ps/rpm) | 145/6000 |
最大トルク(kg・m/rpm) | 18.0/4000 |
変速装置 | 前進5速 後退1速 |
変速比 | 第1速 2.957 第2速 1.858 第3速 1.311 第4速 1.000 第5速 0.852 後退 2.922 |
終減速比 | 3.889 (オプションで4.111も用意) |
クラッチ型式 | 乾式単板 |
ブレーキ型式 | 足ブレーキ Fr.油圧式ディスク Rr. 油圧ドラム 手ブレーキ |
ステアリング歯車比 | 14.8 |
フロント・サスペンション | ウィッシュボーン及びコイル独立懸架 |
リヤ・サスペンション | リーフスプリング リジットアクスル |
タイヤ | 5.60-13 4プライ (オプションで6.45H14-4Pを用意) |
ガソリンタンク容量(l) | 43 |
1965年のマイナーチェンジで,、大いにスポーツ性を上げたDATSUN FAIRLADYは、主力輸出先のアメリカ合衆国でも大いに名前を挙げていた。
レースでのリザルトを見ても、1965年9月にノース・イースタンデビジョンで優勝・・・。
更に翌1966年7月にはナショナルレースでDATSUN FAIRLADY SP311型がFクラスを制する等、そのスポーツ性はサーキットのクラブマンレーサー達に至福の時間を供していた。
日本国内では1965年にNISSAN SILVIAが発売され、トヨタ自動車からは空力的なボディーを纏い、水平対向2気筒エンジンを搭載したトヨタスポーツ800が登場している。
小型車の代名詞となるNISSAN SUNNYの登場が1966年だった事を考えても、国内マーケットはボリュームセラーな自動車よりも、一足速くスポーツカー市場が熱くなっていたのが解ります。
そして、トヨタ自動車から6気筒DOHCエンジンを搭載したトヨタ2000GT、東洋工業から軽量コンパクトなロータリーエンジンを量産化したCOSMO SPORTSが発売される等、日本のスポーツカーシーンを語るのに忘れられない年となったのが1967年である。
DATSUN FAIRLADY SR311型はこの年に登場する事になります。
DATSUN FAIRLADY SR311型は、一貫してオープンボディーを採ってきたDATSUN SPORTS 〜 DATSUN FAIRLADYシリーズの常識を打ち破り、1968年の夏にはハードトップが用意された。
世界的に新たなムーブメントになりつつあるロードスター、スパイダーと言うボディー形状を持ったスポーツカーは、エンジンの最高出力、エアロイナミクスを追求した最高速度へのアプローチ、そして、最新の解析技術による剛性確保と安全性の確保の上に、性能よりもテイストを、という流れがあるのはご存じの通りだと思う。
しかし、当時はそのまさに成長期。
最高速や最高出力のスペックがどれだけユーザーを酔わせたことか。
そう考えると、TOYOTA 2000GT、COSMO SPORTS等のシルエットがどれだけ刺激的に当時のユーザーに映ったかは想像に難くない事でしょう。
彼らが採る流線型のシルエットは、雨の多い日本と言う天候的な面でも有利にユーザーの心理を働かせたに違いない。
翌1969年の秋にフルモデルチェンジを受け、NISSAN FAIRLADY Zとなったルックスを見ても、自動車としてのスタイルのレボリューションを間近に控えたDATSUN FAIRLADYの進化前夜、と言う風に歴史から振り返る事も出来るのではでしょうか。
既に1963年11月にDATSUN FAIRLADY SP311用としてハードトップのみをオプションで85000円というプライスで販売した経験もあるが、今回は標準装備での登場である。
価格はDATSUN FAIRLADY SP311型、ラジオ&ヒーター付きで910000円、DATSUN FAIRLADY SR311型、ラジオ&ヒーター無しが930000円、DATSUN FAIRLADY SR311型、ラジオ&ヒーター付き960000円で発売されている。
ツインキャブレーター、デュアルエクゾーストの吸排気系を装備するエンジン、フルシンクロを備えるマニュアルトランスミッション、フロントにディスクブレーキ・・・。
既に0-400m加速を17.6秒、最高速度165km/hに達したDATSUN FAIRLADY SP311型に、更に高いスポーツ性を与える手法として取られたのがエンジンの排気量アップでした。
DATSUN FAIRLADY SR311型に搭載されるエンジンは、U20型エンジン、水冷式直列4気筒O.H.C.ユニットです。
U20型エンジンは、DATSUN FAIRLADY SP311型が搭載するR型エンジンと同様、87.2mmのボアを持ちながら、ストロークは16.2mm伸びた83mmとなっています。
吸気系には44PHH-2型キャブレターを2連装備装されている。
最高出力は145ps、最大トルクは18.0kg・mを発生する。
ヒーター、ラジオレスの状態で910kgとSP311よりも10kg軽い車体には、あまりにも刺激的な数字となっていたのは言うまでもない事です。
アリングコラムです。
これは、衝突時にドライバーがステアリングにぶつかった時、ステアリングシャフトが収縮しその衝撃を緩和させると言う物です。
また、ヘッドレストやオプションながらロールバーも用意されました。
これら安全面での装備追加により、車重はDATSUN FAIRLADY SR311型で20kg増加の930kg、DATSUN FAIRLADY SP311型も10kg増加の920kgとなっています。
性能面ではDATSUN FAIRLADY SR311型、DATSUN FAIRLADY SP311型共に加速、最高速等には変化はありませんでした。
DATSUN FAIRLADY SR311型 諸元表
DATSUN FAIRLADY SR311型の登場から半年が経った1967年10月・・・。
DATSUN FAIRLADYは、安全面での装備の充実が図られました。
主に衝突時にドライバー、パッセンジャーを保護する為の物で、今風に言うならばパッシブセーフティーの向上とでもなるのでしょうか。
内容は、パッド素材を使用したサンバイザー、3点式シートベルト、電動ウオッシャーの採用、ブレーキワーニングランプの追加等に加え、国内でも初採用となった衝撃吸収ステ
トランスミッションも4速だったSP311から、フルシンクロの5速ミッションに換装されました。
そのレシオはよりクロースしており、DATSUN FAIRLADY SR311型を0-400m加速を15.4秒でこなし、最高速度は205km/hまで到達させている。
しかし、スタンダードタイヤ 5.60S-14-SPの速度限界が175km/h以下となっている為、サーキット等でその速度を手に入れる為には、オプションで用意された6.45H14-4Pを選択する必要がありました。
この6.45H14-4Pタイヤは、DATSUN FAIRLADY SP311型用としてもも売されました。
フロントグリル
DATSUN FAIRLADY SR311型
DATSUN FAIRLADY SR311型 高速度走行実験
新たに装備された3点式シートベルト
5速サーボシンクロ式マニュアルトランスミッション
DATSUN FAIRLADY SR311型に搭載されるU20型エンジン
ハードトップ装着モデル
テールエンド
DATSUN FAIRLADY (SR311型)
次世代へと続くDATSUN FAIRLADY