Version NISMO Type 380RS-Competition


2007年1月11日・・・。

『Version NISMO』と同時に発売。

略称は『380RS-C』。

『380RS-Competition』は、スーパー耐久シリーズSTクラス1に代表されるプロダクションレースエントラント向け専用車両です。

2006年のレース仕様車に対し、エンジン・空力性能の向上や軽量化を図っています。

2006年型車は、2006年の十勝24時間レースに実戦投入し、エンジン排気量を3.8リットル化したことによる高い運動性能と信頼耐久性を確認しています。

『380RS-Competition』のエンジンは、FAIRLADY Zに搭載されている新型VQ35HRエンジンのストロークを7mm延長し、排気量を3.8リットル(3798cc)とした専用仕様となっています。

さらにスーパー耐久シリーズSTクラス1の車両規則に合わせてチューニングを施しており、最高出力は294kw(400ps)以上、最大トルクは421N・m(43.0kg-m)以上を発生します。

エンジンを制御する専用ECMは、MOTEC社製を採用しています。

『380RS-Competition』の動力性能を無駄なく路面に伝えるため、駆動系は6速クロスレシオ・トランスミッション、強化クラッチ(スーパーカッパーミックス)、メカニカルL.S.D(GT L.S.D.)を採用。フロントブレーキには、Brembo社製6ピストンキャリパーと外径380mmの大型ローターを装備しております。

さらに、ドアやボンネット等にカーボンファイバーを、またドアおよびバックドアのウィンドウにポリカーボネートを使用し、車体の軽量化を図っています。

その他、ロールケージ、バケットシート、セーフティハーネス、消火器、カットオフスイッチ等の安全装備のほか、95リットル安全燃料タンク等を装着しており、車両購入後すぐに実戦レースへの参加が可能となっています。

またNISMOでは、『380RS-Competition』を購入したエントラントに対し、エンジンのオーバーホール等のサポート(有償)を実施する予定です。

なお、『380RS-Competition』は、受注生産となりNISMOより直接販売致します。

車両価格は2,625万円です。

2008年3月27日にはリアウイング、ロールケージの形状が変更され、加えて車体剛性・空力性能の向上も図られ、2008年モデルへの移行が行われた。
NISSAN
FAIRLADY Z
Roadster
Z33型
NISSAN
FAIRLADY Z
Roadster
Z33型
Version T
車名・型式 ニッサン
CBA-HZ33
ニッサン
CBA-HZ33
全長(mm) 4310 4310
全幅(mm) 1815 1815
全高(mm) 1325 1325
室内寸法・長(mm) 1000 1000
室内寸法・幅(mm) 1475 1475
室内寸法・高(mm) 1125 1125
ホイールベース(mm) 2650 2650
トレッド・前(mm) 1535 1535
トレッド・後(mm) 1540
(18インチ装着時 
1545)
1540
(18インチ装着時 
1545)
最低地上高(mm) 120 120
車両重量(kg) 1550(1560) 1550(1560)
乗車定員 2名 2名
車両総重量(kg) 1660(1670) 1660(1670)
最高速度(km/h)
最小回転半径(m) 5.4 5.4
燃料消費率 
10・15モード
9.3(8.6) (9.3)8.6
主要燃費向上対策 可変バルブタイミング
ロックアップ機能付き
トルコン
(M/T車を除く)
可変バルブタイミング
ロックアップ機能付き
トルコン
(M/T車を除く)
エンジン型式・種類 VQ35DE
V型6気筒
VQ35DE
V型6気筒
排気量(cc) 3498 3498
内径X行程(mm) 95.5×81.4 95.5×81.4
圧縮比 10.5 10.5
最高出力(kw(ps)/rpm) 206(280)/6200 206(280)/6200
最大トルク(N・m(kg・m)/rpm) 363(37.0)/4800 363(37.0)/4800
料供給装置 ニッサンEGI
(ECCS)
ニッサンEGI
(ECCS)
使用燃料・タンク容量(L) 無鉛プレミアム
ガソリン・80
無鉛プレミアム
ガソリン・80
変速装置 前進6速(5速)
後退1速(1速)
前進6速(5速)
後退1速(1速)
変速比 第1速 3.794(3.540)
第2速 2.324(2.264)
第3速 1.624(1.471)
第4速 1.271(1.000)
第5速 1.000(0.834)
第6速 0.794
後退  3.446(2.370)
第1速 3.794(3.540)
第2速 2.324(2.264)
第3速 1.624(1.471)
第4速 1.271(1.000)
第5速 1.000(0.834)
第6速 0.794
後退  (2.370)
終減速比 3.538(3.357) 3.538(3.357)
駆動方式 FR FR
ステアリングギヤ型式 パワーアシスト付き
ラック&ピニオン式
パワーアシスト付き
ラック&ピニオン式
サスペンション・前 マルチリンク式 マルチリンク式
サスペンション・後 マルチリンク式 マルチリンク式
タイヤ・前 225/50R17 94V 225/50R17 94V
タイヤ・後 235/50R17 96V 235/50R17 96V
主ブレーキ・前 ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
主ブレーキ・後 ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
駐車ブレーキ 機械式後2輪制動 機械式後2輪制動

NISSAN FAIRLADY Z Roadster


2002年(平成14年)10月、アメリカ日産がNISSAN FAIRLADY Z(北米仕様車は、NISSAN 350Z)のオープンモデル、“NISSAN FAIRLADY Z Roadstar(NISSAN 350Z Roadster)”の写真を公開した。

世界最大のオープンカー市場であるアメリカ合衆国で、先行して"NISSAN 350Z Roadster"の写真を公開することにより、Globalな観点で関心の度合いを高めて行こうとする狙いもあった。

北米仕様車のNISSAN 350Z Roadstarは、2003年(平成15年)4月に開催された2003 New York International Automobile Showで発表され、同年8月18日より予約を開始し、同年10月01日に発売を開始された。

最大の特徴となるトップ部分は、ソフトトップが採用されている。

これは、一部の車種で採用されているハードトップ格納タイプでは、車両重量も大幅に増加し、コストも掛かる為、NISSAN FAIRLADY Zに本来与えられるべき走りの楽しさや、車両の価格面で不利になると判断され採用が見送られている。

インテリアに目を移してみよう。

ヘッドレストの後方に備わるロールバーは、オープンモデルならではの装備。

屋根のないオープンモデルによる車体剛性の不足を、このロールバーでも補っている。

また、その左右ロールバーの間に透明なウィンドディフレクターを採用する事で、走行中の防風対策も万全となっている。

NISSAN
FAIRLADY Z
Z33型
NISSAN
FAIRLADY Z
Z33型
Version T
NISSAN
FAIRLADY Z
Z33型
Version S
NISSAN
FAIRLADY Z
Z33型
Version ST
車名・型式 ニッサン
CBA-Z33
ニッサン
CBA-Z33
ニッサン
CBA-Z33
ニッサン
CBA-Z33
全長(mm) 4310 4310 4310 4310
全幅(mm) 1815 1815 1815 1815
全高(mm) 1315 1315 1315 1315
室内寸法・長(mm) 1005 1000 1005 1000
室内寸法・幅(mm) 1475 1475 1475 1475
室内寸法・高(mm) 1100 1100 1100 1100
ホイールベース(mm) 2650 2650 2650 2650
トレッド・前(mm) 1535 1535 1535 1535
トレッド・後(mm) 1540
(18インチ装着時 
1545)
1540
(18インチ装着時 
1545)
1545 1545
最低地上高(mm) 120 120 120 120
車両重量(kg) 1430(1440) (1450) 1440 1450(1460)
乗車定員 2名 2名 2名 2名
車両総重量(kg) 1540(1550) (1560) 1550 1560(1570)
最高速度(km/h)
最小回転半径(m) 5.4 5.4 5.4 5.4
燃料消費率 
10・15モード
9.7(9.0) (9.0) 9.7 9.7(9.0)
主要燃費向上対策 可変バルブタイミング
ロックアップ機能付き
トルコン
(M/T車を除く)
可変バルブタイミング
ロックアップ機能付き
トルコン
(M/T車を除く)
可変バルブタイミング 可変バルブタイミング
ロックアップ機能付き
トルコン
(M/T車を除く)
エンジン型式・種類 VQ35DE
V型6気筒
VQ35DE
V型6気筒
VQ35DE
V型6気筒
VQ35DE
V型6気筒
排気量(cc) 3498 3498 3498 3498
内径X行程(mm) 95.5×81.4 95.5×81.4 95.5×81.4 95.5×81.4
圧縮比 10.5 10.5 10.5 10.5
最高出力(kw(ps)/rpm) 206(280)/6200 206(280)/6200 206(280)/6200 206(280)/6200
最大トルク(N・m(kg・m)/rpm) 363(37.0)/4800 363(37.0)/4800 363(37.0)/4800 363(37.0)/4800
燃料供給装置 ニッサンEGI
(ECCS)
ニッサンEGI
(ECCS)
ニッサンEGI
(ECCS)
ニッサンEGI
(ECCS)
使用燃料・タンク容量(L) 無鉛プレミアム
ガソリン・80
無鉛プレミアム
ガソリン・80
無鉛プレミアム
ガソリン・80
無鉛プレミアム
ガソリン・80
変速装置 前進6速(5速)
後退1速(1速)
前進(5速)
後退(1速)
前進6速
後退1速
前進6速(5速)
後退1速(1速)
変速比 第1速 3.794(3.540)
第2速 2.324(2.264)
第3速 1.624(1.471)
第4速 1.271(1.000)
第5速 1.000(0.834)
第6速 0.794
後退  3.446(2.370)
第1速 (3.540)
第2速 (2.264)
第3速 (1.471)
第4速 (1.000)
第5速 (0.834)

後退  (2.370)
第1速 3.794
第2速 2.324
第3速 1.624
第4速 1.271
第5速 1.000
第6速 0.794
後退
  3.446
第1速 3.794(3.540)
第2速 2.324(2.264)
第3速 1.624(1.471)
第4速 1.271(1.000)
第5速 1.000(0.834)
第6速 0.794
後退
  3.446(2.370)
終減速比 3.538(3.357) (3.357) 3.538 3.538(3.357)
駆動方式 FR FR FR FR
ステアリングギヤ型式 パワーアシスト付き
ラック&ピニオン式
パワーアシスト付き
ラック&ピニオン式
パワーアシスト付き
ラック&ピニオン式
パワーアシスト付き
ラック&ピニオン式
サスペンション・前 マルチリンク式 マルチリンク式 マルチリンク式 マルチリンク式
サスペンション・後 マルチリンク式 マルチリンク式 マルチリンク式 マルチリンク式
タイヤ・前 225/50R17 94V 225/50R17 94V 225/50R17 94V 225/50R17 94V
タイヤ・後 235/50R17 96V 235/50R17 96V 245/45R18 96W 245/45R18 96W
主ブレーキ・前 ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
主ブレーキ・後 ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
駐車ブレーキ 機械式後2輪制動 機械式後2輪制動 機械式後2輪制動 機械式後2輪制動

Z33型NISSAN FAIRLADY Zのインテリアは、本革、アルミ素材を多用する事や、細かな部品まで”Z”専用デザインとする事でオリジナリティー、高級感の両方を演出している。

そのスポーツカーとしての硬派なイメージは、エクステリアデザインとも、きっちり整合されデザインされている。

ダッシュボード中央に設けられた丸型3連サブメーターは、S30型 初代NISSAN FAIRLADY Zから受け継いだもので、そこには油圧計、電圧計に加え、最新のドライブコンピュータが装備されている。

Z33型NISSAN FAIRLADY Z ベーシックモデル及びVersion Sにはブラックのファブリック調シート、Version T及びVersion STには本革シートが用意されている。

本革シートには、ブラックの他、画像の様なのバートンオレンジもボディーカラーにより選択が可能となっている。

Z33型NISSAN FAIRLADY Zを操る者の考えとして、スポーティとラグジュアリー、両方のキャラクターが求められていると感じた設計となっている。

それは、高いスポーツ性能をコントロールするコクピット・・・。

それと、日常での快適な使い勝手と言ってもよいと思います。

Z33型NISSAN FAIRLADY Zに搭載されるエンジンは、VQ35DE型・・・。

このVQシリーズエンジンは、1994年()平成6年にMNISSAN AXIMA、A32型NISSAN CEFIROに搭載したのが最初です。当時は、2リットル、2.5リットル、3リットルの3種類が設定されていました。
その後、1998年(平成10年)に3.5リットルに拡大されたVQ35型としてTERRANO(海外向けモデル)や、初代ELGRANDのマイナーチェンジモデルに搭載されました。

VQ35型エンジンは、重量車用エンジンとして開発が進められたので、低回転域からグッとトルクを出すと言う性質を与えていました。

そのキャラクターが、Z33型NISSAN FAIRLADY Zに搭載されるエンジンのルーツとなっているんですね。

その後、ELGRANDに採用された時には240PSだった出力を、V35型NISSAN SKYLINE(350GT8)搭載時に272PSまでアップし、Z33型NISSAN FAIRLADY Zでは280PSまで向上させてデビューしたと言う訳です。

調度、VQシリーズエンジンの誕生の時、現場で開発を担当していた技術者達は、「Z32型NISSAN FAIRLADY Zの頃から、次世代NISSAN FAIRLADY Zの事を視野に入れて、VGシリーズエンジンに替わる次世代の新しいV型6気筒エンジンを作ろうと言っていました」とあります。

ところがZ33型NISSAN FAIRLADY Zのデビューまでにはタイムラグが出来た事情があり、先にA32型NISSAN CEFIROにVQシリーズエンジンを搭載する事になってしまった訳です。


NISSAN FAIRLADY Zは、1969年(昭和44年)に登場し、初代 S30型、2代目 S130型、3代目 Z31型、4代目 Z32型、そして今回登場するZ33型は5代目となる。

初代 S30型から4代目 Z32型までを合わせると、約1,500,000台を販売しており、スポーツカーとしては異例とも言える程の販売台数を誇り、これをもってしてもNISSAN FAIRLADY Zが日本国を代表するスポーツカーであることは誰もが認める所となっている。

NISSAN FAIRLADY Z 最大の市場はアメリカ合衆国で、初代 S30型に始まり、2代目 S130型、3代目 Z31型、4代目 Z32型と、NISSAN FAIRLADY Zの人気が衰えることはなかった。

しかし、1985年(昭和60年)に始まる、2年間で日本円と米ドルの為替レートが2倍になるという猛烈な円高は、NISSAN FAIRLADY Z("Z car")の販売に多大な影響をもたらした。

NISSAN FAIRLADY Zの販売価格が上がってしまった1987年(昭和62年)以降、アメリカ合衆国でのNISSAN FAIRLADY Zの販売は大きく落ち込んでしまったのである。

この様な事態に対抗する為、日産自動車は4代目 Z32型へモデルチェンジを行い、NISSAN FAIRLADY Zを販売価格にふさわしい高級スーパースポーツにしようとした。

完成した4代目 Z32型の評判は高く、全米のディーラーを集めた試乗会でも絶賛された。

ところが、思わぬ落とし穴があった。

この頃、アメリカ合衆国において、スポーツカーの盗難があまりにも多発し、スポーツカーの保険料が高騰する事となった。

その保険料の金額は、1年間で1,000,000円近くに昇った。

その結果、NISSAN FAIRLADY Zの販売は大きな打撃を被むる事となった。

1996年(平成8年)アメリカ合衆国に輸出されたNISSAN FAIRLADY Zは、わずかに1351台・・・。

日産自動車は、この1996年(平成8年)限りでNISSAN FAIRLADY Zの対米輸出を中止した。

また、2000年(平成12年)にはNISSAN FAIRLADY Z Z32型の生産を全て打ち切る事となってしまう。

しかし、知る人は少ないものの、NISSAN FAIRLADY Z復活の動きは1995年(平成7年)から始まっている。

この1995年(平成7年)、アメリカ合衆国では、NISSAN FAIRLADY Z誕生25周年を記念する式典が開催されている。

この式典には、NISSAN FAIRLADY Z 初代 S30型の開発に大きな影響を与えた当時のアメリカ日産の社長 片山 豊が招かれている。

この2ケ月後の1995年(平成7年)9月、アメリカ合衆国 Z car club(ZCCA)会長のマッド・マイク・テイラーが日本国の片山 豊を訪ねて来ている。

片山 豊、マッド・マイク・テイラー両氏は、当時の日産自動車の役員に面会し、NISSAN FAIRLADY Zの販売継続を嘆願したのである。

この時、日産自動車の役員として対応したのが、当時の開発担当副社長 塙 義一(後の日産自動車社長、カルロス・ゴーンに日産自動車 社長の座を譲った氏)だった。

片山 豊、マッド・マイク・テイラー両氏は、塙 義一に対し、「NISSAN FAIRLADY Z("Z car")は、これまで日産自動車に多大な貢献をして来た。 これからもそうに違いないだろう。 NISSAN FAIRLADY Z("Z car")の販売中止は見直して欲しい。 ただし、今のNISSAN FAIRLADY Z("Z car")は高過ぎる。 昔、初代 S30型が発売された時の様な、誰にでも買える値段にして欲しい。」

この片山 豊、マッド・マイク・テイラー両氏の嘆願にも関わらず、NISSAN FAIRLADY Zの対米輸出は中止された。

これには、昔から日産自動車 首脳陣と折り合いが悪かった、片山 豊を遠ざけようとする日産自動車 首脳陣の思惑が有ったのかも知れない・・・。

同時期に、アメリカ日産を立ち上げた片山 豊が築き上げて来たDATSUNのブランド名も消滅させ、NISSANのブランド名に絞った対米輸出戦略が動き出す事にもなっている。

しかし、日産自動車のスポーツカー開発が消滅した訳ではなかった。

新しいFR車用プラットフォームが、1996年(平成8年)誕生する。

後にNISSAN SKYLINE V35型に使われて有名になったF.M.プラットフォームである。

このF.M.プラットフォームのプロジェクトに関わっていた第一車両開発部車両設計課 水野 和敏、商品本部 湯川 伸次郎、その上司 大竹 良次は、次に新型スポーツカーの開発を始める事となった。

NISSAN SILVIA S14型をベースにした直列4気筒エンジンを持つプロトタイプが完成した時、NISSAN FAIRLADY Zの生みの親 片山 豊に試乗してもらう。

片山 豊は、試乗を追えプロトタイプから降りると、「これだ。 "Z car"だよ。 これで良い。 あまり大きくするな。 直ぐに出せ。」と言っている。

ところが、日産自動車に最大の危機が訪れる事になる。

1997年(平成9年)、アメリカ日産は赤字に転落する。

翌年 1998年(平成10年)には、日産自動車 本社の経営危機さえ囁かれ始めていた。

時代は、ダイムラーベンツとクライスラーの合併が実現した年でもあった。

日産自動車にも不安が走った。

日産自動車は、1999年初め、日本国 産業再生機構に経営の危機を乗り切る材料を求めたが却下され、独自で再起する様に求められた。

続いてダイムラークライスラー社との資本提携の話が持ち上がるが、こちらもダイムラークライスラー社の一方的な乗っ取りとも取れる資本提携案に見送る事となった。

アメリカ日産の首脳陣も、日産の持ち味とは何かについて真剣に討議を始める。

そして出た結論は、「日産自動車を象徴するクルマはNISSAN FAIRLADY Zである。 NISSAN FAIRLADY Zが無ければ、日産自動車はPICKUP-TRUCKメーカーと思われても仕方がない。」

NISSAN FAIRLADY Z、その復活に向けての動きが本格的に始まったのはこの時だった。

アメリカ日産の首脳陣は、先に開発したプロトタイプをアリゾナのテストコースに持ち込んで、ディーラーや"Z car club"のメンバー、ジャーナリストに向けた試乗会を開催した。

ところが、プロトタイプの走りもスタイルも良いのに、評判は今ひとつだった。

その理由はただ一つ。  「NISSAN FAIRLADY Z("Z car")は6気筒エンジンでなければならない。 4気筒エンジンはNISSAN FAIRLADY Z("Z car")とは呼べない。」

帰国した日産自動車 商品本部 湯川 伸次郎は企画を一から練り直した。

新型F.M.プラットフォームにVQ35DE型エンジンを組合せた。

しかし、この時点でこのクルマは、NISSAN FAIRLADY Zになるか、NISSAN GT-Rになるか決まってはいなかったと言う。

一方、アメリカ日産は、日産自動車 商品本部 湯川 伸次郎のプロトタイプとは別のプロトタイプを独自に製作していた。

このプロトタイプ開発の中心になったのはN.D.A.(ニッサン・デザイン・オブ・アメリカ)で、これが1999年(平成11年)1月の世界3大モーターショーの1つ、デトロイトショーに登場すると各方面に大反響をもたらした。

この1999年(平成11年)1月のデトロイトショーで発表されたプロトタイプが、NISSAN FAIRLADY Z 1999 Conceptである。

この2ケ月後の1999年(平成11年)3月27日、日産自動車はルノーとの資本提携を発表した。

その直後、デトロイトショーでの大反響を肌身に染みて感じていた、アメリカ日産 社長 中村 稔は、当時 日産自動車 社長になっていた塙 義一に「NISSAN FAIRLADY Z("Z car")復活」の確約を取り就けている。

この瞬間に、NISSAN FAIRLADY Zの復活が決定した。

1999年(平成11年)9月、カルロス・ゴーンが日産自動車 最高執行責任者として日産自動車の指揮を取る事になった。

日産自動車の社内での取り決めに関しては、日産自動車 前社長 塙 義一が決断したことは覆さないと言う取り決めが出来ていた為に、NISSAN FAIRLADY Zの復活は追認されている。

カルロス・ゴーンは、その後 日産自動車 最高経営責任者となり、名実共に日産自動車の社長に就任する事となる。

カルロス・ゴーン自身も、NISSAN FAIRLADY Zの復活に積極的だった。

カルロス・ゴーンは、日産自動車再建の鍵がNISSANブランドの復活にあり、それを代表するクルマこそがNISSAN FAIRLADY Zと、NISSAN GT-Rだと考えていた.。

カルロス・ゴーン自身、北米ミシュランに在籍していた30歳台にNISSAN FAIRLADY Z 初代 S30型(240Z)に憧れ乗っており、その価値を充分に認識していた。

カルロス・ゴーンは、NISSAN FAIRLADY Z 生みの親と呼ばれる片山 豊を新型 NISSAN FAIRLADY Z 開発プロジェクトの顧問として迎え、硬い握手を交わし、「これからです・・・」と本格的に新型 NISSAN FAIRLADY Zの開発プロジェクトを始動する。

日産自動車 社内でNISSAN FAIRLADY Z復活が正式決定した後、日米欧でデザインコンペが実施され、アメリカ案が採用された。

NISSAN FAIRLADY Z 1999 Conceptとは、ヘッドライトの形状がかなり異なり、フェンダーの張り出しが大きく、より迫力が増している。

日産自動車 社長 カルロス・ゴーンも、NISSAN FAIRLADY Zの成り行きが大いに気になるらしく、通常はボディーデザインに関するミーティングを仕切るのは中村 史郎だが、NISSAN FAIRLADY Zだけは、カルロス・ゴーン社長自らが仕切っていた程であった。

また歴代のNISSAN FAIRLADY Zが、そのラインナップとしてに2×2シーターを追加していたのに対し、NISSAN FAIRLADY Z Z33型は2シーターのみの設計となった。

クルマの運動性能とプロポーションで決めて行くと、ホイールベースがNISSAN SKYLINE V35型よりも200ミリ短くなる。

中途半端なクルマを作るべきでないと言う考えから、2×2シーターは設計の段階から外されている。

これについては、日本国内の営業から猛反発を受けている。

日本国内では70%が2×2シーターだった為であるが、アメリカ合衆国では80%が2シーターだった。

NISSAN FAIRLADY Z 最大の市場はアメリカ合衆国・・・。

結果は明らかだった。

2000年(平成12年)1月には、アメリカ合衆国のデトロイトショーにプロトタイプが出品され、日産自動車 社長 カルロス・ゴーンは、「NISSAN FAIRLADY Z("Z car")復活」を高らかに宣言した。

その後、ボディー細部の変更が加えられた他、インテリアは全てがて日本国で設計されている。

運転席回りのきめ細かい機能性は、日本国デザインチームの得意技だったからだ。

ほぼ完成の域に達したNISSAN FAIRLADY Z Production Modelは、2001年(平成13年)10月に開催された東京モーターショーに出品された。

Prototypeとしてではなく、Production Modelとしての出品であった。

NISSAN FAIRLADY Zの最大の市場がアメリカ合衆国とは言え、NISSAN FAIRLADY Zは やはり日本車である。

NISSAN FAIRLADY Z 2001 Production Model 開発スタッフとしては、どうしても日本国の晴れ舞台 東京モーターショーで、自信作を発表したかったのだと言う。


FAIRLADY Z 2001 Concept デッサン

Version NISMO Type 380RS

380RS専用3.8エンジン

リアブレーキ : brembo社製ブレーキキャリパー&ローター

Version NISMO Type 380RS-Competition

S-tune GT

NISMO 350Z
Version NISMO

S-tune GT

NISSAN FAIRLADY Z  (Z33型)  NISMO Complete Car

全て、ベースグレードで掲載
( )内は、A/T車

NISSAN FAIRLADY Z Version ST

NISSAN FAIRLADY Z Version ST

VQ35HR型エンジン

VQ35HR型エンジン

NISSAN FAIRLADY Z Version ST

クーペモデルのVersion STをベースに、フロント18インチ、リア19インチのレイズ社製鍛造アルミホイールに加えブリヂストン社製POTENZA RE050タイヤを装着した。

フロントフェンダー、リヤフェンダーにフェンダーモールを装着したことにより全幅が25mm増加している。
NISSAN FAIRLADY Z Version ST Type G
NISSAN 350Z ROADSTER (北米仕様車)

Brembo社製ブレーキシステム

Z33型 Version ST ドライバーズシート&アシスタントシート

Z33型 Version ST コクピット

NISSAN FAIRLADY Z

Version NISMO Type 380RS

2007年6月21日・・・。

NISMOより発売。

レース向けモデル『Version NISMO Type 380RS-Competition』の公道仕様車で、300台限定となり、2008年6月30日に受注が終了された。

380RSにマウントされた専用3.8Lエンジンは、レーシングエンジン(『380RS-Competition』に搭載)をストリート仕様にデチューンしている。

排気量はそのままにインテークマニホールドやエキゾーストをはじめ、空燃比や点火時期、VTC等をストリート仕様へと最適化。

専用3.8Lエンジンの最大の特長は“素材”にある。

レーシングエンジンと同様のパーツを組み込むことで、ハイパフォーマンスと耐久信頼性を実現。

たとえば、ピストンは高強度の専用アルミ鍛造製。

クランクシャフトやコンロッドにも専用の強化素材を使用した。

加えて、カムシャフトのカムプロフィールやバルブリフト量、バルブスプリングなどもまさにレーシングエンジンならではの設計となっている。

最高出力は257kw(350PS)/7200rpm、最大トルクは397N(40.5kg・m)/4800rpmとした。

『Version NISMO Type 380RS』に与えられた空力性能とシャシー性能は、企画段階から3.8Lエンジン搭載を想定して開発されている。

これは”Version NISMOシリーズ”という一貫したプロジェクトのもと、『Version NISMO』と『Version NISMO Type 380RS』の企画・開発が進められたことを意味している。

『Version NISMO Type 380RS』に剛性アップボディーを採用。

チューニングを施されたサスペンションシステム、ヤマハ発動機社製パフォーマンスダンパーをフロント・リヤに装備。

チューニングを施されたサスペンションシステム、ヤマハ発動機社製パフォーマンスダンパーをフロント・リヤに装備。

『Version NISMO Type 380RS』はスポーツドライビングを味わい尽くすために、インテリアにもこだわり抜いている。

ステアリング、シフトノブ、パーキングブレーキレバーにはレッド系のレザーを使用。

また、シートベルトの色をグレーとするなどデザイン性に加え、スポーツマインドを刺激する仕様となっている。

さらにシートのセンター部にはパンチング加工を施したアルカンターラを採用。

滑りにくい素材を使用することでコーナリング時などでもしっかりと身体をホールドして くれる。

その上、260km/hスケールのスピードメーターやヒール&トゥの操作性に配慮したペダル形状など、レーシーなデザインがさらに走りへの気持ちを掻き立てる。

エクステリアのデザインは先に発売された『Version NISMO』と共通となるが、リアには専用の『RS』エンブレムが装着される。

Version NISMO / NISMO 350Z


2007年1月11日・・・、

”NISSAN FAIRLADY Z”の一部改良と同時にNISMOおよびAUTECH JAPANより発売。

日産自動車のワークスチームとしてSUPER GT等に参戦するNISMOのノウハウと、多くのコンプリートカスタムカー製造実績をもつAUTECH JAPANのノウハウの融合により生まれた特別仕様車だ。

走行性能面では、ボディの溶接面積増、補強バーや補強パネルの追加等によるボディ剛性の見直しを行っています。

ホイールには先に発売された特別仕様車の”NISSAN FAIRLADY Z Version ST Type G”と同一デザインのレイズ社製フロント18インチ、リア19インチホイールを装着し、タイヤにはブリヂストン社製POTENZA RE-01Rタイヤが装着され、路面からの高い入力に対応しています。

あわせて、サスペンションの全面リセッティングを行い、ヤマハ発動機社製ショックアブソーバーバーを採用する専用サスペンションでコーナリングパフォーマンスを高めています。

さらに、車体への入力を効果的に減衰させるパフォーマンスダンパーを新たに採用することにより、ハンドリングと快適性を高次元で両立させています。

エクステリアでは、SUPER GT参戦車両から得られた空力データをベースに、スーパーコンピューターによるシミュレーションを活用しながら、走行実験部門とデザイン部門による綿密な検討を通じて実現した、走行安定性にすぐれた特徴的なフォルムとし、あわせて「効果的なダウンフォースの発生」という機能性を兼ね備えています。

専用のフロントバンパー、サイドシルプロテクター、リアバンパー、リアスポイラーなどが装着され、効果的なダウンフォースを獲得している。
S-tune GT


2004年1月26日・・・、

特別仕様車として発売された”NISSAN FAIRLADY Z Type E”と同時にNISMOより発売された。

ベースとなったグレードは”NISSAN FAIRLADY Z Type E”と同様の”NISSAN FAIRLADY Z Version S”。

エンジンにはチューニングが施された”S1仕様”のVQ35DE型エンジンが搭載され、最高出力は221kW (300PS) を発揮し、最高回転数も600回転高回転化された。

同時に発売された”NISSAN FAIRLADY Z Type E”と同様に、フロントバンパー・リヤバンパーが大型化され、スカートも装着されている。

専用の”S-tune”サスペンションやフロント大型ベンチレーテッドディスクブレーキ、専用19インチ鋳造アルミホイール、大型リアスポイラーなども装着され、シャシにもチューニングが施されている。

なお、2004年中に納車された車両にはNISMOの20周年を記念した”20周年”記念エンブレムが装着された。

( )内は、A/T車

NISSAN FAIRLADY Z Roadster Z33型 諸元表

NISSAN 350Z ROADSTER (北米仕様車)

試作車の最終段階に達したFAIRLADY Z 2001 Production Modelは、先行試作車FAIRLADY Z 2001 Conceptのボディーデザイン細部の変更を加え登場する。

ボディーデザインはアメリカ側デザインチームが行ったが、インテリアデザインは日本側デザインチームが行って完成させている。

そして、2002年(平成14年)7月30日・・・。

NISSAN FAIRLADY Z Z33型は発売を開始した。

NISSAN FAIRLADY Z  (Z33型)

NISSAN FAIRLADY Z 生誕35周年記念車"35th Anniversary"


NISSAN FAIRLADY Zは、初代モデル S30型が1969年に誕生して以来、これまでに約160万台が生産され、世界中の多くのスポーツカーファンから好評を博している。

NISSAN FAIRLADY Z Type E


2004年(平成16年)1月26日〜同年2月29日までの期間限定車としてNISSAN FAIRLADY Z Type Eを設定した。

NISSAN FAIRLADY Z Type Eは、NISSAN FAIRLADY Z Version Sをベースに以下の変更を行っている。

( )内は、A/T車

Version Sには、Brembo社製アルミ対向ピストンブレーキキャリパー、大口径ディスクローター(フロント324mm、リヤ322mm)、ロードホイールは18インチが標準装備とされるスポーツパッケージが付加される。

Version Tには、本皮製シート、BOSE社製サウンドシステムが標準装備とされるツアラーパッケージが付加されている。

Version STには、Version S、Version T それぞれに付加されたパッケージが全て与えられ、Brembo社製アルミ対向ピストンブレーキキャリパー、大口径ディスクローター(フロント324mm、リヤ322mm)、ロードホイールは18インチ、本皮製シート、BOSE社製サウンドシステムが標準装備とされた。

ラゲッジスペースは235リットルの容量を確保。

そのラゲッジスペースにはリヤストラットメンバーが装着されている。

このリヤストラットメンバーは、車体剛性の向上と同時に、オーナメントを冠せラゲッジスペースへも”Z”としての拘りを見せている。

VQ35DE型エンジン

FAIRLADY Z Z33型

Version NISMO Type 380RS & GT500

S-tune GT

1989年(平成1年)7月に発売され、2000年(平成12年)8月迄の11年間 生産され続けたNISSAN FAIRLADY Z Z32型・・・。

このNISSAN FAIRLADY Z Z32型が新車市場から消えて2年後・・・。

新型NISSAN FAIRLADY Z Z33型が発売された。

コンセプトは、Lust then love・・・ 一目で心ひかれ、愛し続けられる。

発売と同時に、大喝采を浴び市場に受け入れられて行く事となる・・・。

余白

380RS専用3.8エンジン

Version NISMO Type 380RS

Version NISMO Type 380RS

フロントブレーキ : brembo社製ブレーキキャリパー&380mmローター

3.8Lレーシングエンジン

Version NISMO Type 380RS-Competition

3.8Lレーシングエンジン

S-tune GT

インテリアにおいても、プレミアム感を演出するため、専用のメタリック調の本革素材を採用。

シートのセンター素材にはパンチング加工のアルカンターラを採用し、スポーツドライビング時のホールド性の向上を実現。

FAIRLADY Zの持つ高いポテンシャルをベースに、さらなるスポーツドライビングの楽しさを提供する車両であり、全国の日産販売会社で取り扱い、またアフターサービスを受けることができるカスタムカーとして販売された。

先に発売されたコンプリートカー”S-tune GT”は、”NISMOエキスパートショップ”、”NISMOスポーツショップ”のみの取り扱いであった点が異なります。

2007年7月には北米市場にも”NISMO 350Z”として輸出。

”NISMO 350Z”のホイールについては専用色に変更された他、このモデルは北米向けとしては初のコンバージョンカーとなった。

Version NISMO
INTERIOR

”S-tune GT”のインテリアは、FAIRLADY Zの優れた基本レイアウトを活かしながら、ドライバーがよりスポーツドライビングを満喫できるよう配慮されている。

運転席、助手席には、手触りが良く、質感の高いアルカンターラR生地を用いた、ホールド性の高いバケットタイプの”S-tune GT”専用スポーツシートを採用。

また、スピードメーターを300km/hフルスケール表示としたコンビネーションメーターに加え、アルミ製キッキングプレート、「NISMO」ロゴ入りアルミプレート付フロアマット等を採用している。


NISMO TUNING

”S-tune GT”は、NISSAN FAIRLADY Zが持つ走りのパフォーマンスを最大限に発揮するために、NISMOが蓄積した最新のテクノロジーでチューン・アップされている。

エンジンはカムシャフト、バルブスプリング、コンロッドボルト、エンジンコントロールモジュール(ECM)等を交換し、221kW(300PS)のパワーを手に入れた“S1エンジン”。

エキゾーストシステムには、スポーツキャタライザーとロングテールタイプの専用ヴェルディナマフラーを採用した。

サスペンションシステムはS-tune。ブレーキシステムは、大径ディスクローターにブレンボ社製のキャリパー、S-tuneブレーキパッド等を装備している。

またエクステリアは、専用ロングノーズ、ロングテール、サイドフィニッシャーに加え、サイドスカート、角度調整式のリアウイングを採用した。

S-tune GT

NISSAN
FAIRLADY Z
Z33型
(2002年7月30日〜)
NISSAN
FAIRLADY Z
Z33型
(2004年9月8日〜)
NISSAN
FAIRLADY Z
Z33型
(2007年1月11日〜)
車名・型式 ニッサン
CBA-Z33
ニッサン
CBA-Z33
ニッサン
CBA-Z33
全長(mm) 4310 4315 4315
全幅(mm) 1815 1815 1815
全高(mm) 1315 1315 1315
室内寸法・長(mm) 1005 1005 1005
室内寸法・幅(mm) 1475 1480 1480
室内寸法・高(mm) 1100 1100 1100
ホイールベース(mm) 2650 2650 2650
トレッド・前(mm) 1535 1535 1535
トレッド・後(mm) 1540
(18インチ装着時 
1545)
1540 1540
最低地上高(mm) 120 120 120
車両重量(kg) 1430(1440) 1480(1490) 1480(1490)
乗車定員 2名 2名 2名
車両総重量(kg) 1540(1550) 1590(1600) 1590(1600)
最高速度(km/h)
最小回転半径(m) 5.4 5.4 5.4
燃料消費率 
10・15モード
9.7(9.0) 9.6(9.2) 9.6(9.2)
主要燃費向上対策 可変バルブタイミング
ロックアップ機能付き
トルコン
(M/T車を除く)
可変バルブタイミング
ロックアップ機能付き
トルコン
(M/T車を除く)
可変バルブタイミング
ロックアップ機能付き
トルコン
(M/T車を除く)
エンジン型式・種類 VQ35DE
V型6気筒
VQ35DE
V型6気筒
VQ35HR
V型6気筒
排気量(cc) 3498 3498 3498
内径X行程(mm) 95.5×81.4 95.5×81.4 95.5×81.4
圧縮比 10.5 10.6 10.6
最高出力(kw(ps)/rpm) 206(280)/6200 216(294)/6400 230(313)/6800
最大トルク(N・m(kg・m)/rpm) 363(37.0)/4800 350(35.7)/4800 358(36.5)/4800
燃料供給装置 ニッサンEGI
(ECCS)
ニッサンEGI
(ECCS)
ニッサンEGI
(ECCS)
使用燃料・タンク容量(L) 無鉛プレミアム
ガソリン・80
無鉛プレミアム
ガソリン・80
無鉛プレミアム
ガソリン・80
変速装置 前進6速(5速)
後退1速(1速)
前進6速(5速)
後退1速(1速)
前進6速(5速)
後退1速(1速)
変速比 第1速 3.794(3.540)
第2速 2.324(2.264)
第3速 1.624(1.471)
第4速 1.271(1.000)
第5速 1.000(0.834)
第6速 0.794
後退  3.446(2.370)
第1速 3.794(3.540)
第2速 2.324(2.264)
第3速 1.624(1.471)
第4速 1.271(1.000)
第5速 1.000(0.834)
第6速 0.794
後退  3.446(2.370)
第1速 3.794(3.841)
第2速 2.324(2.352)
第3速 1.624(1.529)
第4速 1.271(1.000)
第5速 1.000(0.839)
第6速 0.794
後退
  3.446(2.764)
終減速比 3.538(3.357) 3.538(3.357) 3.538(3.357)
駆動方式 FR FR FR
ステアリングギヤ型式 パワーアシスト付き
ラック&ピニオン式
パワーアシスト付き
ラック&ピニオン式
パワーアシスト付き
ラック&ピニオン式
サスペンション・前 マルチリンク式 マルチリンク式 マルチリンク式
サスペンション・後 マルチリンク式 マルチリンク式 マルチリンク式
タイヤ・前 225/50R17 94V 225/45R18 91W 225/50R17 94V
タイヤ・後 235/50R17 96V 245/45R18 96W 245/45R18 96W
主ブレーキ・前 ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
主ブレーキ・後 ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
ベンチレーテッド
ディスク式
駐車ブレーキ 機械式後2輪制動 機械式後2輪制動 機械式後2輪制動

NISSAN FAIRLADY Z Roadstar Version ST

NISSAN FAIRLADY Z Version ST

NISSAN FAIRLADY Z  Coupe & Roadstar

2008年11月30日・・・、

世界中で喝采を浴び、受け入れられた『NISSAN FAIRLADY Z (Z33型)』の販売は、一部の地域を除き販売が終了となった。

NISSAN FAIRLADY Z Type F
NISSAN FAIRLADY Z Type F
NISSAN FAIRLADY Z Type F


2008年1月10日にType Fを設定。

ベースグレードに、専用赤色の本革シートが採用され、”Type G”と同デザインのレイズ社製フロント18インチ、リア19インチホイールが装着されたほか、VDCや前後フェンダーモールなども装備された。

オーテックジャパンより発売。

なお、モデル名の「F」は「魅了する」、「虜にする」を意味する「fascinate」の頭文字を取って命名されている。
VQ35HR型エンジン

新開発V型6気筒エンジンは、時代をリードする「軽く滑らかに吹け上がるエンジン」を目指し、開発は主要寸法の見直しからスタートしています。

VQエンジンのDNAを継承したうえで、高回転・際立ったアクセルレスポンスを意味するHR(High Response、High Revolution)を付加して命名されました。

新型エンジンに採用された部品の約80%以上は、現行エンジンから変更されています。

主な変更点は、次のとおりです。

シリンダブロック高さアップ、シリンダヘッド変更、ストレート吸気ポート採用、チェーンカバー剛性アップ、油圧式CVTC吸気側設定、電磁式CVTC排気側設定、オイルポンプロータ変更、オイルパンアッパー&ロア剛性アップ、クランクピン径アップ、冷却水流れ改善、ツインノックセンサ採用、左右対称ツイン吸気システム採用、エンジンカバー吸音材採用、ロッカカバー剛性アップ、非対称ピストンスカート採用、等長エキゾーストマニホールド採用、高着火性イリジウムプラグ採用、コンロッド長延長、水素フリーDLCバルブリフタ採用、バルブスプリングバネ力アップ、クランクジャーナル径アップ、ピストンリングPVD処理実施、ラダーフレーム設定、スパークプラグM12化、圧縮比アップ等です。

2007年(平成19年)1月11日、NISSAN FAIRLADY Zを一部改良している。

エンジンをVQ35DE型より、VQ35HR型に変更・・・。

VQ35DEエンジンの後継エンジンであり、同じくエンジン名に”VQ”を冠するが、シリンダーブロックを含め、全体の80%を越える部品が新設計となる全く新しいエンジンとなった。

VQ35HRエンジンを収める為に、エンジンフードの形状が変更されている。

ボディカラーに、プレミアムパッショネイトオレンジを追加した。

NISSAN FAIRLADY Z Version ST Type G


2006年(平成18年)1月12日〜同年5月31日までの受注分を期間限定車としてNISSAN FAIRLADY Z Version ST Type Eを設定した。  発売は、オーテックジャパン。

NISSAN FAIRLADY Z Version ST Type Gは、NISSAN FAIRLADY Z Version STをベースに以下の変更を行っている。

なお、NISSAN FAIRLADY Z "35th Anniversary"は、2005年(平成17年)5月末受注分までの期間限定販売とされた。

"35th Anniversary"エンブレム
"35th Anniversary"
"35th Anniversary"

ボディカラーに新色プレミアムサンシャインイエローを追加

2004年(平成16年)9月8日、NISSAN FAIRLADY Zを一部改良している。

ボディカラーに、上塗層を1層追加することで彩度、輝度をより向上させた新色のプレミアムサンシャインイエローを追加した。

ヘッドライトの内部形状も変更されている。

インテリアについては、シルバーパーツをより質感のある色味に変更した他、全車に運転席シートリフターを標準装備した。

また、マニュアルモード付フルレンジ電子制御5速オートマチックトランスミッションに、日産自動車初の「シンクロレブコントロール」機能を採用。

Dレンジ及びマニュアルモードでのシフトダウン時にエンジン回転数を最適制御し、より一層スポーティでスムーズな走りを可能とした。

更に、全車が「平成17年基準排出ガス50%低減レベル(U-LEV)」の認定を受けている。

"35th Anniversary"

"35th Anniversary"は、NISSAN FAIRLADY Zの生誕35周年を記念し、魅力的な専用装備を採用したプレミアムモデルで、2005年(平成17年)1月13日に発売している。

NISSAN FAIRLADY Z "35th Anniversary"は、クーペの最上級グレードであるVersion STの6MT車をベースに、スペシャルチューニングエンジン、新形状の軽量18インチアルミロードホイール、ディテールにこだわったスペシャルエンブレムを採用したほか、ブラック&タンの2トーン本革専用シートをオプション設定した。

搭載されるスペシャルチューニングエンジンでは、ベースとなるVQ35DEエンジンに以下の変更を施すことにより、優れたレスポンスと低速域の力強さを維持しながら、エンジン最高回転数のアップ(6600rpm→7000rpm)を実現し、高回転域での伸びと力強さ、スポーツ走行時の扱いやすさを向上させた。

e-VTC(電磁式バルブタイミングコントロール)をエキゾースト側に採用<世界初>。 カム動作角の拡大。 インテークマニホールドの形状変更。 ピストンリングの張力アップ。 コンロッドボルトの変更。 クランクシャフト油圧経路の変更。

ロングノーズバンパー(フロント +180mm)、及びロングテールバンパー(リヤ +135mm)の装着。 サイドフィニッシャーの装着。 オーディオレス。

そしてボディカラーは、ダイヤモンドシルバーメタリックのみの設定となり、発売価格は6,500,000円とされた。

NISSAN FAIRLADY Z Type Eの発売と同時に、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(NISMO)よりNISSAN FAIRLADY Z S-tune GTを新たに設定し、全国のニスモショップにて発売した。


NISSAN FAIRLADY Z Type E

オープンモデルとなるNISSAN FAIRLADY Z Roadster Z33型。

クーペモデルのNISSAN FAIRLADY Z Z33型に匹敵するハンドリングと走行性能を誇り、"Z"と言う名に恥じない走りを与えられている。

そして、新たに風を感じる楽しさをドライバーに教えてくれる。

NISSAN 350Z ROADSTER (北米仕様車)

NISSAN 350Z ROADSTER (北米仕様車)

2003 Tokyo Motor show

NISSAN FAIRLADY Z Roadster

NISSAN 350Z ROADSTER (北米仕様車)

2003 New York International Automobile Show
NISSAN FAIRLADY Z Z33型 諸元表

”Z”を所有する喜び・・・。

そして優越感・・・。

ちょっとリラックスした雰囲気を楽しみながら、いざとなったらスポーツ走行も楽しめる、そんな気取らないスポーツ性能・・・。

そして、そのスポーツ性能を操る事の本当の喜びを教えてくれるクルマ・・・。

性能、デザイン、装備・・・。

どれを取っても、五感を越えた感動を与えてくれるクルマ。

その全てが、Z33型NISSAN FAIRLADY Zのオーナーには与えられる事となる。

ラゲッジルーム内に設置されるリラストラットメンバー

スポーティなコックピットに実用性を追求した操作系類の配置・・・。

ステアリングコラム連動型メーターパネルも、そんなスポーツ性能をコントロールするコクピットなら不可欠となって来る物です。

また、カップホルダー等の収納アイテムをバランス良く織込んだコックピットを、日常での使い勝手を考慮したデザインとなっています。

スパルタンなだけのコックピットは”Z”には似合わない。

そんなコンセプトの基に、Z33型NISSAN FAIRLADY Zのインテリアデザインは決定されて行った。

当初は、VQシリーズエンジンは、新型NISSAN FAIRLADY Z用のエンジンとしてデビューさせると言うというシナリオもあったと言う逸話もある。

VQシリーズエンジンは、1994年(平成6年)のデビュー以来、北米Ward's社が毎年発表している『10ベストエンジン』に、初代から12年連続で選ばれている世界ににも認められている優秀なエンジンだ。


Z33型 エンジンルーム

NISSAN FAIRLADY Z Z33型 (日本国仕様車)

NISSAN 350Z (北米仕様車)

NISSAN 350Z (北米仕様車)

FAIRLADY Z 2001 Production Model

FAIRLADY Z 2001 Production Model

FAIRLADY Z 2001 Production Model

FAIRLADY Z 2001 Concept デッサン

FAIRLADY Z 2001 Concept デッサン

先行試作車であるFAIRLADY Z 2001 Conceptは、1999 Conceptから更に進化し、初代FAIRLADY Z S30型を髣髴させるデザインとなった。

先代のFAIRLADY Z Z32型で忘れ去られていた日産自動車が目指すスポーツカーの本筋を表現している。

過去を振り返り、そして過去に捕らわれない・・・。

新たなる聖地へ向けて、斬新なデザイン、そして最新のテクノロジーを搭載して完成した。

FAIRLADY Z 2001 Concept

FAIRLADY Z 2001 Concept