PRINCE SKYLINE ALSIS-1(当時のカタログより)

PRINCE SKYLINE

(5)S21型

GB4型エンジン搭載のエンジンルーム

PRINCE SKYLINE SPORTS(BLARA-3) 当時のカタログより

1960年(昭和35年)、秋・・・。

イタリアで開催された、第42回トリノショーにイタリアのカロッチェリア”ジョバンニ・ミケロッティ”にデザインを依頼した「スカイライン・スポーツ(BLRA型/R21B型)」を出展する。


この「スカイライン・スポーツ(BLRA-4/R21B)」は、1962年(昭和37年)4月に市販される事になった。

また、この「スカイライン・スポーツ(BLRA-4/R21B)」は、日本初のスペシャリティーカーとも言われている。

釣り目な形状の4灯式ヘッドライトが印象的な特徴的なスタイル。

ボディースタイルは、クーペとコンバーティブルの2タイプの設定・・・。

市場に投入されると同時に注目を集めたが、ボディーの殆どがイタリアの職人の指導による”ジョバンニ・ミケロッティ”と”アレマーノ社”の手によるハンドメイド的な製作と言う事もあり、当時としては かなり高価であった。

当時の価格は、デラックスが120万円、クーペが185万円。

クーペの価格は当時の”DATSUN BLUEBIRD”3台分に相当する金額で、購買者は専ら高所得層の人々に限られた。

特徴であるつり目ヘッドライトは、板金型がハンドメイドゆえに誤差があり、左右で角度が若干違っている。

搭載するエンジンはGB4型 1862cc 水冷直列4気筒O.H.V.。

同年、1962年(昭和37年)の第4回 日本アルペンラリーに出場し、7位完走を果たしている。

テレビドラマ、”ウルトラQ”の劇中で使用されていた事も印象深い。

PRINCE SKYLINE SPORTS(R21B)

(4)BLRA-3型、R21B型

PRINCE SKYLINE ALSID-2(当時のカタログより)

1959年(昭和34)年10月・・・。

70psを発揮する GA4型 1484cc 水冷直列4気筒エンジンを搭載・・・。

ALSID-2型(デラックス)と ALSIS-2型(スタンダード)へとマイナーチェンジされた。

1960年(昭和35年)2月、テールランプを丸型2灯式に変更。

同時にALSID-2型のみ、ヘッドライドを丸型4灯式を採用している。

1960年(昭和35年)10月、ALSIS-2型もヘッドライトを丸型4灯式採用しマイナーチェンジしている。


PRINCE
SKYLINE
ALSID-1型
PRINCE
SKYLINE
ALSID-2型
PRINCE
SKYLINE
BLSID-3型
PRINCE
SKYLINE
BLRA-3型
PRINCE
SKYLINE
S21型
全長(mm) 4280 4360 4380 4650 4475
全幅(mm) 1675 1675 1675 1695 1680
全高(mm) 1535 1535 1535 1385 1535
ホイールベース(mm) 2535 2535 2535 2535 2535
トレッド(mm) Fr. 1340 
Rr. 1380
Fr. 1340 
Rr. 1380 
Fr. 1358
Rr. 1394
Fr. 1338
Rr. 1374
Fr. 1348
Rr. 1348
車両重量(kg) 1310 1330 1340 1350 1315
エンジン型式・種類 GA30型
水冷直列4気筒
      O.H.V.
GA4型
水冷直列4気筒
      O.H.V.
GB4型
水冷直列4気筒
      O.H.V.
GB4型
水冷直列4気筒
      O.H.V.
G2型
水冷直列4気筒
      O.H.V.
排気量(cc) 1484 1484 1862 1862 1862
内径X行程(mm) 75.0X84.0 75.0X84.0 84.0×84.0 84.0×84.0 84.0×84.0
圧縮比 7.5 8.3 8.0 8.5 8.0
燃料供給装置 シングル・
キャブレーター
シングル・
キャブレーター
シングル・
キャブレーター
シングル・
キャブレーター
2バレル・
シングル・
キャブレーター
最高出力(ps/rpm) 60/4400 70/4800 91/4800 94/4800 91/4800
最大トルク(kg・m/rpm) 10.75/3200 11.5/3600 15.0/3600 15.6/3600 15.0/3600
変速装置 前進4速
後退1速
前進4速
後退1速
前進4速
後退1速
前進4速
後退1速
前進3速(4速)
後退1速
変速比 第1速 
第2速 
第3速 
第4速 
後退 
第1速 
第2速 
第3速 
第4速 
後退 
第1速 
第2速 
第3速 
第4速 
後退 
第1速 
第2速 
第3速 
第4速 
後退 
第1速 
第2速 
第3速 
第4速 
後退 
終減速比          
クラッチ型式 乾式単板 乾式単板 乾式単板 乾式単板 乾式単板
フロントブレーキ型式 ドラム
ドラム ドラム ドラム ドラム
リヤブレーキ型式 ドラム ドラム ドラム ドラム ドラム
ステアリング歯車比          
フロント・サスペンション ダブルウィッシュボーン
& コイルスプリング
ダブルウィッシュボーン
& コイルスプリング
ダブルウィッシュボーン
& コイルスプリング
ダブルウィッシュボーン
& コイルスプリング
ダブルウィッシュボーン
& コイルスプリング
リヤ・サスペンション ド・ディオン・アクスル
& 半楕円リーフスプリング
ド・ディオン・アクスル
& 半楕円リーフスプリング
ド・ディオン・アクスル
& 半楕円リーフスプリング
ド・ディオン・アクスル
& 半楕円リーフスプリング
ド・ディオン・アクスル
& 半楕円リーフスプリング
タイヤ 6.40-14 4プライ 6.40-14 4プライ 7.00-14 4プライ 4.5Jx15 & 5.90-15 4PR 6.40-14 4プライ
PRINCE SKYLINE ALSID-1型、ALSID-2型、BLSID-3型、BLRA-3型、S21型 諸元表

”SKYLINE” 1st.モデルは、総販売台数 33,759台となった。

PRINCE SKYLINE SPORTS(BLARA-3)

ALSID-1型(デラックス)と ALSIS-1型(スタンダード)では、フロントグリル、サイドモールディングが異なっている。

PRINCE SKYLINE ALSIS-1(当時のカタログより)

PRINCE SKYLINE ALSID-1

PRINCE SKYLINE ALSID-1

PRINCE SKYLINE ALSID-1

余白

PRINCE SKYLINE  (ALSI型、BLSI型、BLRA型、S21型)

PRINCE SKYLINE SUPER(S21D) 当時のカタログより

PRINCE SKYLINE ALSID-2(当時のカタログより)

PRINCE SKYLINE ALSID-2

(2)ALSID-2型、ALSIS-2型

1957年(昭和32年)4月24日・・・。

東京・日比谷の宝塚劇場では、一風変わった新型車の発表会が開催された。

全10景のショーを楽しみ、新型車のためのオリジナル・ソングをも披露した。

このオリジナル・ソングを耳にした来場者は、その場で あるクルマの車名を記憶する事となった。

そのクルマの車名は「SKYLINE(スカイライン)」・・・。

その時代の最高技術を搭載する事になる「SKYLINE」・・・。

この日から、果てしなく続く「SKYLINE」の栄光の日々は始まった。



ADSID(デラックス)、ADSLIS(スタンダード)共にクラス最高出力60馬力を発揮するGA30型 1484cc 水冷直列4気筒O.H.V.エンジンを搭載する。

このGA30型エンジンは、「SKYLINE」を 125km/hのスピードを出す事を可能にしている。

足回りも、当時のスポーツカー等に採用されていたフロント:ダブルウィッシュボーン、リヤ:ド・ディオン・アクスルを標準装備している。


当時としては斬新かつ独創的なメカニズムを搭載している最先端のクルマだった。

スタリングも、当時としてはアメリカ車の様な華やかさを持ち目を見張るものがあった。

スポーツカーとセダンは、住む世界が違うと誰もが思っていた時代である。

そんな時代に、スポーツカーとして特有の”運転する喜び”を享受できるセダンは、人々の憧れの存在となった。

(1)ALSID-1型、ALSIS-1型

1962年(昭和37年)9月・・・。

「スカイラインスーパー(S21D型)」を発表。

4灯式ヘッドランプを持つフラットデッキスタイルとなる。

搭載するエンジンは、91psを発揮する G2型 1862cc 水冷直列4気筒O.H.V .に変更されている。

PRINCE SKYLINE SPORTS(R21B) 当時のカタログより

PRINCE SKYLINE SPORTS(BLARA-3)

PRINCE SKYLINE SPORTS(BLARA-3)

PRINCE SKYLINE 1900(BLSID-3) 当時のカタログより

1961年(昭和36年)9月・・・。

91psを発揮する GB4型 1862cc 水冷直列4気筒エンジンを搭載したBLSID-3型(1900デラックス)を追加。

1961年(昭和36年)10月には、同 GB4型 エンジンを搭載したBLSIS-3型(1900スタンダード)も追加されている。

(3)BLSID-3型、BLSIS-3型

ALSIS-1(デラックス) 左側と、ALSIS-1(スタンダード) 右側の比較