取材車両 S15-500765
入庫日   2007年11月23日
走行距離 58973km

異音の発生源はドアストライカー付近から・・・

ドアガイドピン

ドアガイドピンホルダー

ドアガイドピンを綺麗に清掃します

綺麗に清掃出来たドアガイドピン

特殊グリース(追浜ガレージ取り扱い)

少ない量を指で取り・・・

ドアガイドピンに摺り込みます

ウェス等で余分なグリースを取り除きます

助手席側のドアガイドピンにも同様の処置を行います

別件の修理依頼で入庫した車両ですが、試運転を行うと どこからかキュルキュルッ・・・と言う異音が聞こえて来ます。

少し耳障りな異音ですので、異音の発生源を探る事にしました。

異音の発生源を探る内に、異音は運転席ドアのドアロック、ドアロックストライカー付近から発生している事が判明しました。

当該車両はクーペモデルを改造したオープンモデル・・・、”NISSAN SILVIA Convertible Varietta”で、ドアロックとは別にドアガイドピン、ドアガイドピンホルダーが設けられています。

オープンモデルには、通常のドアロックとは別にドアが安定した位置で閉じた状態を保持出来る様に、ドアにドアガイドピンが設けられ、センターピラーには このドアガイドピンが挿入されるドアガイドピンホルダーが設けられています。

このドアガイドピンとドアガイドピンホルダーが、走行中に微妙に接触し擦れ合い、キュルキュルッと言う異音を発生しています。

早速、当該部品を確認してみる事に・・・。

ドアに取り付けられている真鍮製のドアガイドピンは、大きく摺れた形跡が見受けられ、この傷には微細な塵が付着していました。

このドアガイドピンに付着している塵を、ブレーキ&パーツクリナーを使用し綺麗に取り除きます。

ドアガイドピンに付いている傷は、深くはなく 辛うじて爪が微妙に引っ掛かる位のものでしたので、そのままの状態としました。

同じくドアガイドピンホルダーの、ドアガイドピン挿入部も点検し、綺麗に清掃しておきます。

ドアガイドピンホルダーは鉄製の為、ほとんど傷等は見受けられませんでした。

ドアガイドピンにグリースを塗り込みます。

グリースとは言っても、通常のシャシグリース、ベアリンググリース、モリブデングリース等は厚塗りする必要があり、ドアガイドピンに塗布すると、乗員が乗降する際に、このグリースを塗布したドアガイドピンに衣服が接触し、衣服を汚す恐れ等があります。

今回は、試作品ですが、特殊グリース(追浜ガレージ取り扱い)を入手しましたので、この特殊グリースを使用してみる事にします。

この特殊グリースは、薄く薄く塗り込むだけで効果が発揮出来る性能を有しています。

指に取った少ない量の特殊グリースを、綺麗に清掃出来たドアガイドピンに摺り込む様に塗り込んで行きます。

約1分位の時間、塗り込みました。

この後、ドアガイドピンの付着している特殊グリースを、ウェス等で綺麗に除去します。

ブレーキ&パーツクリーナー等を使用すると、必要な特殊グリース幕をも除去してしまいますので、ウエス等のみを使用し余分な特殊グリースを取り除く様にします。

特殊グリースを塗布したドアガイドピンを指で触った時に、特殊グリースの存在感が解らない位になっている事を確認します。

これ位の量でも、薄い特殊グリースの幕がドアガイドピン保護し、ドアガイドピンとドアガイドピンホルダーの直接の接触が起きない様に作用しますので、発生しておりました異音は消えているはずです。

運転席側のドアガイドピンの処置が終わり、助手席側のドアガイドピンも同様に処置を行いました。

この後、再度 試運転を行いましたが、発生しておりましたキュルキュルッと言った異音は、一切発生しませんでした。

注意・・・今回 使用しました”特殊グリース”は、実験試作を終えたばかりの半完成製品です。  現在は まだ発売されておりません。  詳細な情報は”追浜ガレージ”へお問い合わせ下さい。


ドアガイドピン給油