取材車両 Z33-423078
入庫日 2011年07月26日
走行距離 24111km
追浜ガレージに入庫される時点で、かなり大きな異音が発生している『NISSAN FAIRLADY Z』・・・。
今回の修理依頼は、この異音の原因を確認し修理する事です。
現車で確認すると、異音は右フロントホイールの内側辺りより発生している様子・・・。
ロードホイールの回転と同期する様に異音が発生していると簡易点検で確認する事が出来ました。
右フロントのバックプレートが何らかの原因で変形し、ディスクローターに干渉し、異音が発生しているものかと思っていましたが・・・。
右フロントのディスクローターとバックプレート間に異物を挟み込んでいる事を目視で確認しました。
この異物が異音の原因のようです。
バックプレートを手で持ち、ディスクローターとバックプレートの隙間を少し広げる様に動かします。
ディスクローターとバックプレート間に挟み込んでいた異物が外れました。
異物を取り外した後、ディスクローターに傷・損傷等が付いていないかを確認します。
目視では全く分からない程、異物が挟まっていた痕跡はありませんでした。
続いて、バックプレートに傷・損傷・変形等が無い事を確認します。
目視では全く分からない程、異物が挟まっていた痕跡はありませんでした。
ディスクキャリパー、トルクメンバーを取り外し、ディスクパッドに異物が接触していたり、その痕跡の有無を確認しましたが、異常は見受けられませんでした。
現車をリフトアップし、右フロントホイールを手で回転させて見ます。
前進方向にロードホイールを回転させると、ロードホイールの回転に同期して異音が発生します。
後退方向にロードホイールを回転させると、殆ど異音は発生しない事が判明しました。
右フロントのロードホイールを取り外し、点検する事にしました。
異物が挟まっていた部位のディスクローターに傷・損傷等が見受けられる場合には、ディスクローターを研磨等により修正、もしくは交換する事を推奨致します。
異物が挟まっていた部位のバックプレートに傷・損傷・変形等が見受けられる場合には、バックプレートを修正、もしくは交換する事を推奨致します。
異物が挟まっていた部位のディスクパッドに、当該異物等が接触した痕跡が見受けられた場合には、ディスクパッドを現車より取り外し、目視等により確認した後、必要と認められた場合にはディスクパッドを交換する事を推奨致します。
ディスクキャリパー、トルクメンバーを取り外し、ディスクパッドを現車より取り外し点検を実施する行為は、分解整備に該当する為、国土交通省 地方運輸局長が定める認証工場で作業を実施し、整備主任者が完成検査を実施しなければならないと定義されています。
簡単な作業ですが、安易な方法で作業を実施する事は、人身傷害を伴う重大な事故に繋がる恐れがある事から控える事を推奨致します。
現車で試運転を実施する際には、周囲の交通に十分に注意し実施する事を推奨致します。
ロードホイールを取り外し、点検します
挟まっていた異物を取り除きました
挟まっていた異物
異物を取り除いた、ディスクローター〜バックプレート
ロードホイールを取り外しました
ディスクローター〜バックプレートに異物が挟まっています
ディスクローター〜バックプレートに異物が挟まっています
ロードホイールを取り付け、作業は完了です