取材車両 QG10-024446
入庫日   2005年11月04日
走行距離 16980km

日産自動車純正キットを使用します

キットの内容です

ETCユニットを取り付ける箇所

ETCアンテナを取り付ける箇所

今回は、ユーザーがETC車載器の取り付けを希望され、製造元 カルソニックカンセイ、発売元 日産自動車の日産自動車純正部品扱いのETC車載器(品番 B59A0-C9904)を選定されましたので、この取り付け手順を紹介して行きます。

まず、梱包を開け内容を確認します。

説明書の通りに構成部品が揃っている事を確認します。

説明書にも良く目を通し、これから行う作業手順を確認しておきます。


車両のETC車載器構成部品の取り付け箇所を確認します。

ETC本体はセンターコンソール助手席側側面を取り付け箇所にする様にメーカーは指示していますが、今回はユーザーの意向によりセンターコンソール運転席側側面に取り付けます。

ETCアンテナはダッショボード上のフロントシールドガラス寄り中央に取り付けます。


なお、画像に写っているダッシュボード上の配線と取り付け座は、ユーザーが脱着式カーナビゲーションシステム用として取り付けた物であり、今回の作業とは関係有りません。

ETC車載器構成部品を、どこへ取り付けるか・・・。

まず、これを確実に決定してから作業を開始ししないと、電源ハーネス、ETCアンテナの配線をやり直す等、無駄な作業が増えてしまいます。


ETCアンテナと付属品を用意します。

車種によりアンテナスタンドを使用する場合と、使用しない場合が有りますので適宜選択します。

今回は、アンテナスタンドを使用します。

アンテナスタンドをETCアンテナに取り付けます。

ダッシュボード上のETCアンテナを取り付ける箇所を確実に脱脂します。

ETCアンテナと付属品

アンテナスタンドをETCアンテナの取り付けます

ダッシュボードを脱脂し、ETCアンテナを取り付けます

専用の脱脂剤を使用する事を推奨いたしますが、ブレーキパーツクリーナーでも代用する事が出来ます。

ただし、一部のブレーキパーツクリーナーではダッシュボード等を変色、変質させる可能性が有りますので、同等の素材で試してみるか、ダッシュボード等の裏側等目立たない箇所で試してから本使用される事をお奨めします。

ダッシュボード上が確実に脱脂出来ましたら、ETCアンテナを取り付けます。

車両のほぼ中央で、極端にダッシュボードの先端になり過ぎない様にします。

極端にダッシュボードの先端に取り付けると、料金所に設置されているETCアンテナと通信する際、ワイパーが妨げとなったり、ワイパー作動時の下降時に水の厚い膜が出来てしまい、その部位と重なると通信障害が発生する場合も有ります。

ETCアンテナが取り付けられましたら、ETCアンテナケーブルをダッシュボードとフロントガラスの間に隠して行きます。

ダッシュボードの先端に防振用スポンジが貼り付けられていますので、このスポンジの奥へETCアンテナケーブルを押しやります。

まず手で取り回しを行い、続いてヘラか、先端にウェスを巻くかテープ等を貼り付けた長いマイナスドライバー等を使用し、スポンジの奥へ押しやります。

ETCアンテナケーブルを隠します

工具を使用し、ダッシュボードをフロンドガラスの間に・・・

ボディーサイドウェルトを外します

フロントピラーフィニシャーを外します

ダッシュボードとフロントガラスの間にETCアンテナケーブルが隠れましたら、ダッシュボードの下側へ取り回しをする準備をします。

ボディーサイドウェルトを前側のみ外します。

はめ込まれているだけですので、手で引っ張れば簡単に外す事が出来ます。

作業終了後、再び取り付ける際には、確実に元通りに取り付けをしないと、ボディーサイドウェルトが次第に浮く様に外れて来て、ドアを開閉する際に挟まれてしまう等で損傷しますので注意が必要です。

続いて、フロントピラーフィニシャーを外します。

上部と中央部にクリップが有りますので、上部よりクリップを外して行きます。

結構硬いですので、ウェスを巻く等した大き目のマイナスドライバー等を使用してクリップを外す事も有りますが、フィニシャーは樹脂の為、簡単に傷ついたり損傷したりします。

十分に注意してクリップを外して下さい。

クリップが2箇所外れましたら、下部はダッシュボードに差し込まれているだけですので引き抜く様に外します。

作業終了後、再び取り付ける際には、確実に元通りに取り付けをしないと、ダッシュボードをフィニシャー間に隙間が出来てしまいますので注意が必要です。

以上の部品が外れましたら、外れた箇所にETCアンテナケーブルを隠して行きます。

最後にエンジンフードオープナーの辺りにケーブルを出しておきます。

この場合、外している部品を再度取り付けた際、噛み込む等を起こさない様に取り回す事が必要です。

また、ケーブルを取り回す際には、ケーブル自身に若干の余裕を持たせながら取り回す事も必要です。

ケーブルの取り回しが出来ましたら、取り外しましたフロントピラーフィニシャー、ボディーサイドウェルトを元通りに取り付けます。


引き続き、電源ハーネスを配線して行きます。

電源ハーネスのヒューズには、最終的に保護用ウレタンクッションテープを貼り付けますが、配線完了後にテープを巻き付けられない場合には予め巻き付けておく必要が有りますが、そうでない場合にはハーネスを取り回しする際引っ掛かる場合が多いので取り回し完了後に巻き付ける場合も有ります。

今回は、電源ハーネスの取り回しが完了後に巻き付ける事にしました。

外した箇所にETCアンテナケーブルを隠します

エンジンフードオープナーの辺りに出しておきます

電源ハーネスを用意します

ヒューズ保護用ウレタンクッションテープ

クラスターリッドCを外す準備をします

上部の小物入れを引き出します

クラスターリッドCを取り外す必要が有りますので、このクラスタリッドCを取り外す準備をして行きます。

クラスタリッドCの上部に取り付けられている小物入れを少し手前に引き抜きます。

クリップで取り付けられているだけなので、手で手前に引くようにすれば比較的簡単に外せます。

少し引き抜けましたら、ハザードスイッチのカプラーを外し、小物入れを完全に取り外します。

少し引き出したままでも作業は行えますが、突発的に脱落したり、裏側に取り付けられているクリップで他の部品に傷を付ける等の障害が発生する事が有りますので、完全に取り外す事を推奨いたします。


コンソールフィニシャー(A/Tリング)を外します。

こちらもクリップで取り付けられているだけなので、比較的簡単に取り外す事が出来ます。

アッシュトレーを外します。

アッシュトレーを外すと、クラスターリッドCを固定しているビスが1本見えます。

クラスターリッドCは、この1本のビスとクリップで取り付けられています。

まず取り付けビスを外します。

続いて、クラスターリッドCを手前に引き出す様にして外します。

この時、セレクターレバーが邪魔になる様ならば、セレクターレバーに取り付けられている赤色の解除ボタンを押し込みセレクターレバーを動かします。

ただし、この際にはパーキングブレーキが確実に作動状態にあるかを確認の上行って下さい。

セレクターレバーがPレンジ以外となり、パーキングブレーキの作動状態にないと車両が動き出す可能性が高く、非常に危険です。

ハザードスイッチのカプラーを外し、完全に取り外します

コンソールフィニシャーを外します

アッシュトレーを外しました

クラスターリッドCを外します

シガライターソケット用カプラー

クラスターリッドCには、リヤデフォッガスイッチのカプラー、シガライターソケット及び同照明用カプラーが取り付けられているので全て外します。

今回使用しましたETC車載器キットは、電源ハーネスをシガライターソケットのカプラー間に割り込ませてせて配線する用製作され、指定されています。

ですので、このシガライターソケット用カプラー間に電源ハーネスのカプラーを割り込ませる様に配線し、電源ハーネスの電源取り出し側の配線は終了です。

このETCユニットにはアクセサリー電源とアースしか配線を接続しない訳です。

割り込み接続が出来ましたら、電源ハーネスをセンターコンソールの奥へ隠しながら、ETCユニットとの接続側カプラーを運転席左側足元へ出します。

ここ迄出来ましたら、クラスターリッドCを外したカプラーも含めて元通りに取り付けます。

続いて、その他取り外した部品も取り付けます。

内装部品は傷が津付き易く、また目立ちますので作業には細心の注意を払いながら行って下さい。

無理な力を掛けて作業を行う事も、部品を損傷させる原因になりますので避けてください。

電源ハーネスをセンターコンソール奥へ隠し、後ろ側へ出します

電源ハーネスを割り込ませたシガライタソケット部

運転席左側足元から電源ハーネスを出します

電源ハーネスのヒューズを引き出します

ヒューズにウレタンクッションテープを巻き付けます

エンジンフードオープナーの辺りへ出していましたETCアンテナのケーブルもインストルメントパネルドライバーロアの裏側を通し配線し、運転席左側足元に出します。

この時、エンジンフードオープナーケーブルや他の電気配線に注意しながら配線をします。

特にステアリングコラムシャフト、ブレーキペダル等のペダル類には干渉する事が無い様に注意して取り付けます。

これらの部品に干渉させて配線してしまうと、最悪の場合には車両運行中に当該箇所が操縦困難となり事故等に繋がる危険性も有ります。

電源ハーネスのヒューズを引き出します。

ヒューズにウレタンクッションテープを巻き付け保護します。


ETCユニットの取り付け準備をします。

ETC車載器キットに含まれる両面テープ大を2つに切り分けます。

車両により切り分け方法は異なります。

切り分けた両面テープ大をETCユニットの裏側へ貼り付けます。

ETCユニットの取り付け部位を脱脂します。

ETCアンテナのケーブルも運転席左側足元へ・・・

両面テープ大を用意します

ETCユニットの裏側に貼り付けます

ETCユニット取り付け準備が完了

ETCユニットを取り付けます

専用の脱脂剤を使用する事を推奨いたしますが、ブレーキパーツクリーナーでも代用する事が出来ます。

ただし、一部のブレーキパーツクリーナーではダッシュボード等を変色、変質させる可能性が有りますので、同等の素材で試してみるか、ダッシュボード等の裏側等目立たない箇所で試してから本使用される事をお奨めします。

センターコンソールの取り付け部位が確実に脱脂出来ましたら、ETCユニットを取り付けます。

ETCユニットが取り付けられましたら、ETCアンテナのケーブルカプラー、電源ハーネスのカプラーをETCユニットに差し込みます。

ETCアンテナのケーブル、電源ハーネスはETC車載器キットに含まれますハーネスバンド、ハーネスクランプで確実に取り付けを行います。

取り付けが不確実な場合には、走行中にケーブル、ハーネスが足元へ出て来たり、垂れ下がって来て、車両運行上の妨げとなり、危険な状態にもなりかねません。

最後に、再度確実に配線されているかを確認します。


ここ迄出来ましたら、エンジンを始動して取り外したカプラーが接続されています箇所の電装品が確実に作動出来る状態にあるかどうかを確認します。

今回外したカプラーは、ハザードスイッチ、リヤデフォッガスイッチ、シガライターソケット及び照明用カプラーです。

それぞれ確実に作動出来るかどうかを確認します。


エンジンを始動したまま、もしくはイグニッションキーアクセサリーかオンの状態で、車両情報を入力しましたETCセットアップカードをETCユニットに挿入します。

これでETCユニットに車両の情報が入力される訳です。

ETCユニットのセットアップが完了しましたら、ETCカードをETCユニットに挿入し、ETCユニットが確実に作動する事を確認します。


ETCセットアップカード

ETCカードを挿入し作動する事を確認します

ETC OBE TESTER

取り付けが完了したETCユニット

車載器管理番号の明記されたシール

取り扱い説明書に貼り付け保管します

取り付けが完了したETCアンテナ

最近の自動車のフロントガラスには、電波を通し難い物も有りますので、電波を通すか通さないか分からない場合にはETC OBEテスターを使用し、電波交信が可能かどうかも調べる必要が有ります。


最後になりましたが、ETC車載器キットを取り付けるに当たり取り外した箇所を再度確認し、元通りに取り付けられている事を確認します。


ETC車載器キットの入っておりました箱には、車載器管理番号が明記されているシールが貼られています。

この車載器管理番号は非常に大切ですので、シールを剥がし取り扱い説明書に貼り付け保管しておいて下さい。

ETC車載器の再セットアップが必要になった時等には必ず必要です。


ETC車載器を取り付けて、初めてETCゲートを通過する時は、出来れば共用レーンを通過しETCが作動する事を確認する事をお奨めいたします。

また、一度確実に通過出来たからと言っても確実に作動するとは限らず、数々の事故も報告されていますので、ETCゲート手前では確実にスピードを落とし、いつでも止まれるスピード侵入する事を推奨いたします。

空白

ETC車載器取り付け