取材車両 A32-120535
入庫日 2005年06月20日
走行距離 130854km
FF車の場合、フロントホイールが動力の伝達を行うが同時に操舵も行っています。このためドライブシャフトにはFR車と比較し操舵する時の動きも加わり、非常に複雑な動きをします。このため、フロントドライブシャフト外側のダストブートは引っ張られたり押し縮められたりしながら回転する事となり、破損しやすい状態で使用されています。
左の写真はこの様な理由から破損してしまったドライブシャフトのダストブーツの写真です。
この様になってしまうと早急に等速ジョイント部分を洗浄し新しいグリースを注入して、ドライブシャフトブーツを交換しないと、等速ジョイントが摩耗してしまい旋回時等に異音が発生する事となってしまいます。
今回は、おしるこちゃんお勧めのNOK株式会社製造、日産自動車発売、PIT WORKブランドのドライブシャフトブーツ(分割式)での交換方法を紹介します。
破損してしまったドライブシャフトダストブーツをニッパー、カッターナイフ等を使用し取り外します。
ドライブシャフトダストブーツに覆われていた部分、そして回りに飛び散ったグリース等の汚れを洗浄し綺麗にします。
次に新しいドライブシャフトダストブーツを分割部分で開き、専用の溶剤を合わせ目に流し込みます。
開いたまま中にドライブシャフトを通し、分割部を汚れ、異物が入らない様に合わせて接着させます。
余分な溶剤を圧着して押し出し、合わせ部に専用の発熱剤を貼り付けます。
発熱剤の過熱時間は約8分です。この時間が経過しましたら発熱剤を静かに取り外し、合わせ部の接合状態を確認します。
確実に接合されているのが確認できましたら外径の小さな方にゴム製のグロメットを挿入しバンドで固定します。
次に外径の大きな方からセットに入っているグリースを全て入れます。その後、ゴム製のグロメットを挿入しバンドで固定します。
簡単ですが、以上で完了です。
この製品は従来の合成ゴム系ではなく軟質樹脂で出来ているため装着後のグリースの漏れ出しも無く、また耐久性も純正の合成ゴム系製よりも高い位です。今迄いろんな車両に装着して来ましたがトラブル、クレームは一切無く非常に喜んでいただいています。
作業時間は約15分です。