取材車両 S15-500990
入庫日 2005年10月16日
走行距離 45002km
まだ未開封
作業前のエンジンルーム全景
今日は、ユーザーの志向によりエアクリーナーを交換します。
今回選定した製品はBLITZ社製 SONIC POWER AIR CLEANERです。
エアインテークダクトを外します
エアインテークダクトが外れました
エアクリーナーアッパーケースを外します
エアフローメーター、エアホースと共に外しました
エアクリーナーロアケースを外します
エアクリーナーエレメント、エアクリーナーロアケースが外れました
レゾネーターを外します
フロントバンパー内の左端に有ります
左前輪が少し浮く位迄ジャッキアップします
左フロントフェンダーライナーの前部を外します
フロントバンパー内部に取り付けられているのが見えますか?
黒い箱状の物がレゾネーターです
レゾネーターも外れました
エアフローメーター、エアホースを外しました
キットの内容を確認します
エアフローメーターにアダプター、ステーを仮付けします
エアクリーナー本体を組み立てます
アダプターを確実に取り付けます
エアクリーナー本体を取り付け作業は完了です
作業を開始します。
作業前のエンジンルームを見ると、エアクリーナー周辺は部品が密集しているのが判ります。
今から、これらの純正エアクリーナーの構成部品を外して行きます。
吸入空気の入口となっているエアインテークダクトを外します。
ラジエーターグリルアッパーサポートとの取り付け部に挿入されているクリップを、中央部分を押し込みロックを外してから取り外します。
ここに使用されているクリップは中央を引き抜くタイプでは無く、中央部分を押し込んで外すタイプですので間違いの無い様に外します。
クリップを2個外しましたら、エアインテークダクトを持ち上げる様に引き抜くと簡単に外す事が出来ます。
エアクリーナーアッパーケースを外す準備をします。
イグニッションキーがOFFになっている事を確認します。
この後、エアクリーナーを交換してエアフローメーターのコネクターを接続する迄は、イグニッションキーがOFFの状態を必ず維持しておいて下さい。
途中でイグニッションキーをON状態にしてしまうと、ECCS C/Uにエアフローメーター回路断線の信号が入ってしまい、フォルトコードをリセットしない限り故障コードが記憶されたままとなります。
ECCS C/Uが誤作動を起こす原因にもなりますので、必ずイグニッションスイッチはOFFで有る事を確認の上、維持しておいて下さい。
イブニッションスイッチがOFFになっている事を確認できましたら、エアフローメーターのコネクターをロックしている爪を押さえながら外します。
爪が押さえられない場合には、一度コネクターを押し込んでから爪を押さえると、うまく出来る場合が有ります。
繰り返しますが、エアフローメーターのコネクターを再度接続する迄は、イグニッションキーをOFFの状態のまま動かさないで下さい。
続いてエアフローメーターのエンジン側に接続されていますエアホースを入口側、出口側両方のホースバンドを緩めます。
エアクリーナーのアッパーケースとロアケースを結合させていますスチール製のクリップ4個を外します。
これでエアクリーナーアッパーケースを外す準備が出来ました。
エアクリーナーエレメントが斜めに挿入されていますが、エアクリーナーエレメントの取り付け方向と直角方向にエアクリーナーアッパーケースをエアフローメーターエアホースと共にを持ち上げる様に外します。
この時にエアクリーナーエレメントがアッパーケースに引っ掛かる場合が有りますので注意が必要です。
また、取り外したエアフローメーター、エアホース及び車両に取り付けられているエアインテークチューブ(取り外したエアホースの出口に接続されていた樹脂製のパイプ)に微細な異物も一切入り込まない様にする事が非常に重要です。
異物が入り込むと、エンジン内部を損傷させる等の事態が発生する場合も有ります。
エアクリーナーアッパーケースがエアフローメーター、エアホースと共に外れましたらエアクリーナーエレメントを外します。
エアクリーナーロアケースを取り付けている6m/mのボルト1本、6m/mのナット2個を外し、上側へ持ち上げる様に外します。
ここ迄外れましたら、インナフェンダーの穴からレゾネーターの2個の丸い口が見えます。
レゾネーターはエンジンルーム内から外す事は出来ません。
車両を側から確認しますと、調度フロントバンパー内部の左端部に取り付けられています。
従ってフロントバンパーを外すか、左前輪のフェンダーライナーを外す事によってレゾネーターを露出させ取り外します。
今回は、日常一般的に行っている左前輪のフェンダーライナーを外し、レゾネーターを取り外す事にしました。
車両をリフトアップ、またはジャッキアップしリジットラックを掛けます。
今回は、車両にセットされております車載ジャッキを使用しました。
今回の作業では、作業者が車両の下へ入り込む事が無い為、車載ジャッキを使用し、簡易的に車両をジャッキアップしましたが、、基本的にはリフトアップ、またはジャッキアップしリジットラックを掛けるのが正式な整備方法です。
絶対的な整備を行う時の条件として、作業者が怪我等をしない事が非常に大切ですので、基本の作業方法を守る事は大切です。
ジャッキアップポイントに車載ジャッキを掛けます。
ジャッキアップポイント以外に車載ジャッキを掛けると、車体を損傷、変形させる場合が有りますので注意して下さい。
左前輪が地面から少し浮く程度にジャッキアップします。
これにより、車体と地面との間のクリアランスが大きくなると共に、フェンダーライナーとタイヤとのクリアランスが大きくなり作業がし易くなります。
この後、左前輪のフェンダーライナーを車両から完全に取り外してしまうのが正式な作業方法ですが、フェンダーライナーの前部のみを外し、下側へ引き下げた状態でも十分に作業が行えますので、時間を短縮する為にもフェンダーライナーの前部のみを引き下げて行う簡易的な作業方法を選択いたしました。
フェンダーライナーの全端部に取り付けられています6m/mのボルト2本を外し、フェンダーライナー全端部に近い位置に取り付けられているクリップを中央のピンを引き抜いてから外します。
ここで使用されているクリップは、中央に挿入されているピンを引き抜いてからクリップ本体を外すタイプが使用されていますので注意して下さい。
ここ迄外れましたら、フェンダーライナーの全端部をフロントバンパーから引き出す様にし、下側へ引き下げます。
この時に無理な力を掛け、フェンダーライナー、フロントバンパー等を損傷させない様に十分に注意して下さい。
フェンダーライナーの全端部のみ引き下げる事が出来難い場合には、フェンダーライナーを完全に車両から取り外して下さい。
この時、中央のピンを引き抜き、クリップ本体を外すタイプのクリップが複数取り付けられていますので、全てのクリップを外す必要が有ります。
フェンダーライナーを下側へ引き下げる等の作業が出来ましたら、フロントバンパー内部に取り付けられているレゾネーター本体が確認出来ます。
レゾネーターは、6m/mのボルト3本で取り付けられています。
この3本のボルトを外し、レゾネーターを外しますが、位置決め用のピンがレゾネーターと一体で成型されており、車体に挿入されていますので、この位置決め用のピンを損傷させない様にレゾネーターを外します。
これで、取り外すべき純正部品は、全て取り外す事が出来ました。
左前輪のフェンダイライナーを元通りに組み付けます。
無理な力を掛けて組み付けると、フェンダーライナー、フロントバンパーの損傷等を引き起こす原因にもなりますので注意して下さい。
左前輪のフェンダーライナーが確実に組み付け出来ましたら、ジャッキアップしている車両を地面に下ろします。
この時、車両の下側、特にタイヤの下側へ忘れ物や異物が無い事を先に確認しておきます。
エアクリーナーアッパーケースには、エアフローメーター、エアホースが取り付けられたままになっていますが、ここでエアクリーナーアッパーケースとエアフローメーター、エアホースすれぞれに分離させます。
用意しておりましたBLITZ社製 SONIC POWER AIR CLEANERの梱包を解き、内容の部品を確認します。
エアフローメーターには、エアクリーナーケース取り付け面にゴム製のパッキンが取り付けられています。
このパッキンが確実に取り付けられている事を確認してから、エアフローメーターにキットのアダプターを取り付けます。
この時に、アダプターの取り付け位置を十分に確認して、キットに付属の6m/mのボルト、ナットで取り付けます。
アダプターの取り付け位置を十分に確認しないと、エアフローメーターとアダプター間の隙間から、エアクリーナーエレメントを通過しない空気がエンジンに供給される事にもなりかねません。
またキットに付属のボルト、ナットを取り付け時に、ボルトをアダプター側にセットしないと、ボルトの長いネジ部がエアクリーナー内部に出っ張り、エアクリーナーエレメントを通過した吸入空気の一部が、この出っ張ったボルトの長いネジ部に触れながら通過しする際カルマン渦を発生し、吸入空気がエンジン内部へ流入する妨げともなりますので注意が必要です。
エアフローメーターとアダプターを取り付ける際、1箇所ステーを取り付けますので、車両に恒久的に取り付けられている純正エアクリーナーケース取り付けようボルトの位置に合わせて、キットに付属のステーを仮付けしておきます。
エアフローメーターにエアホース、ホースバンドを取り付けます。
この時にはホースバンドは締め付けません。
エアフローメーターを取り付けたエアホースを、元々取りけられていたインテークエアチューブに取り付けます。
アダプターと共に仮付けしておりましたステーも取り付ける位置を確定させ本締めします。
ステーを車体側の純正エアクリーナーケースを取り付ける為に恒久的に取り付けられていますボルトに6m/mのナットで本締めします。
この後でエアホースのホースバンド2本を締め付けます。
エアフローメーターのコネクターを元通りに確実に接続します。
キットのエアクリーナーボディーとクーリングシールドをロックプレートを介して組み付けます。
キットに付属のビスで組み付けますが、若干精度が悪いのか、ビスを挿入する際少し手間取りました。
キットに付属のビスがステンレス製、エアクリーナーボディーがアルミニューム製の為、ビスの挿入に失敗するとエアクリーナーケースのネジ穴を損傷させる事になりますので、細心の注意が必要です。
可変クーリングシールドを調整し、組み付けに歪み等が無い事を確認します。
エアクリーナーボディーをアダプターに取り付け、キットに付属の大きなホースバンドでエアクリーナーボディー側のエレメントエンド(後端)部を締め付け固定します。
以上でBLITZ社製 SONIC POWER AIR CLEANERの取り付け作業が完了いたしました。
この後、確実に取り付けがされているか?、工具、部品等エンジンルーム内等に置き忘れていないか?を確認します。
エアフローメーターのコネクターが確実に接続されている事も再度確認します。
いよいよエンジンを始動します。
イグニッションキースイッチをONにし、エンジンチェックランプが点灯する事を確認し、イグニッションスイッチをSTART位置にしエンジンを始動します。
暫くするとエンジンチェックランプが消灯する事を確認します。
エアフローメーターのコネクターの接続が不完全な場合には、エンジンチェックランプが点灯したままとなります。
レゾネーター等が無い分、吸気音が大きくなりますが、それ以外に異音がしないかどうかを点検します。
エアフローメーターとアダプターを組み付ける際取り付けたステーが確実に固定し、大きく振動したり、取り付け位置が間違っていて無理な角度等になっていないかも再度確認します。
ホースバンドが確実に締め付けられており、エアクリーナーエレメントを通過しない吸入空気が存在していない事も再度確認します。
この後、約500km走行後に再度各部を確認し、各部の増し締め等を行うと、より高い信頼性が得られます。
エアクリーナーを外して行う作業ですので、些細な異物の混入も無い様に注意して作業を行ってください。
今回取り外した純正部品は、必ず保管しておく様にお奨めいたします。
余白